関心と好意
私があなたに関心を持ったとき、私は本当の意味であなたを愛することができなくなる。
あなたよりも良いものを許せない。
他者からの評価に目が眩み、他に嫉妬する。
いくら周りが褒め称えようと、私にとってはくだらないだけ。完璧であることが気に入らない。ただそれだけ。
それでいてあなたには完璧を求めてしまう。欠点などあってはならない。私の理想とするあなたでいてほしい。
無関心、無関心。だけど、どうして? どうしてあれは人気なの? どうしてあれは愛されているのか。
分かっているけれど、私はそれを認めない。
だけどきっと好きなあなたに対してもそれは同じ。私が純粋に想っても、他の熱狂的な空気はいささか引く。
私は彼女たちほどにあなたを愛せない。熱を持って接せられない。その時点で私は隔離される。遠ざかり、置いてけぼりを食らい、ポツンと突っ立っているかのようなビジョンが浮かぶ。
どうしてか悔しく思う。あなたよりも優れた者が。あなたの輝きを失わせるなにかが。
あなたは私にとっては響かない。輝きを放つような存在でもない。興味のなかった誰かさんのほうが、良いところを見せればそれだけ、輝いて見えるのに。
それでもあなたは霞んでしまう。どれだけの良さを引き出したところで、私のビジョンでは曇るだけ。
本当のあなたは私では見えない。
それはどうしてか。
私はあなたを愛せないから。
どうしようもなく。
どうしようもないほどに残酷に。
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