おんぶ

おんぶしてもらう。

柔らかくて大きな背中。

ゆっくりと目を閉じる。

トク、トク、トク。

あなたの鼓動が聞こえる。

足を痛めて、ちょっと正解だったかな。

心地よいリズムで、肩が揺れる。

なんだか気持ちよくなって……。

そう思ったころには、すっかり夢の中だ。

夢の中で、あなたが笑う。

私も、笑った。

すうすうと寝息を立てながら。

あなたは私を起こさないように、家に向かっている。

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