【セミ】

125 さて鳴かむと蟬おもはば…… 文法、三句切れ

――――――

  せみ


さて鳴かむ とせみおもはば 鳴けよ鳴け 世も忍びに 泣かむとすらむ


・さてなかん とせみおもわば なけよなけ よもしのびねに なかんとすらん

――――――――――


[通釈]

 セミを詠んだ歌

 さて鳴こうか、と思ったなら、ためらわずに鳴け、セミよ。世の中も、今どこかで誰かが声をころして泣こうとしているであろうから。


[補註]

・文法…結句「らむ」→視界外の現在推量を表す。

・三句切れ。


―――――

さて鳴かむ とせみおもはば 鳴けよ鳴け 世も忍びに 泣かむとすらむ

―――――――



(令和元年七月二十九日)(二〇一九年)(夏歌なつのうた

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