098 月の上ひと泳ぎたり…… 掛詞、二句切れ、散文取り

――――――

  つくの海を


月のうへ ひと泳ぎたり 海のの 白き波間に あとを残して


・つきのうえ ひとおよぎたり うみのもの しろきなみまに あとをのこして

――――――――――


[通釈]

 月夜の海を詠んだ歌

 夜、月の映る波の上を誰かが、ひと泳ぎしている。白影の揺れ漂う波間に、泳いだあとを残しながら。


[補註]

・掛詞…第二句「ひと」→「人」と「一」。

・二句切れ。


―――――

月のうへ ひと泳ぎたり 海のの 白き波間に あとを残して

―――――――


[散文取り]

 『要説 土佐日記 ―全巻―』日栄社「二一 十七日、くもれる雲なくなりて」



(令和元年五月十七日)(二〇一九年)(夏歌なつのうた

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