【山水図】

092 あしひきの山を後ろに…… 枕詞、句切れなし、散文取り

――――――

  山水図をよめる


あしひきの 山を後ろに 石走いはばしる 滝の落ち水 しぶく夏かな


・あしひきの やまをうしろに いわばしる たきのおちみず しぶくなつかな

――――――――――


[通釈]

 山水図を詠んだ歌

 山を背景にして、手前に滝があって、その滝から流れ落ちる水がしぶいているという夏の涼しげな図であるなあ。


[補註]

・枕詞…初句「あしひきの」→山。第三句「石走いはばしる」→「滝」。

・句切れなし。


―――――

あしひきの 山を後ろに 石走いはばしる 滝の落ち水 しぶく夏かな

―――――――


[散文取り]

 向井むかい去来きょらい『去来抄』「鞍坪に……」



(令和元年七月五日)(二〇一九年)(夏歌なつのうた

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