【ウノハナ】

019 卯の花や月夜垣根に…… 句切れなし、本歌取り

――――――

  月にの花といふことを


の花や つく垣根に 白光しらびかり 数多あまた浮かびて ひ匂ひけり


・うのはなや つくよかきねに しらびかり あまたうかびて ゆいにおいけり

――――――――――


[通釈]

 月にウノハナ、という取り合わせを詠んだ歌

 ウノハナが、月夜に照る垣根に白く光って、その数多くの花が浮かび上がりつつも明るく照り映えているなあ。


[補註]

・句切れなし。


―――――

の花や つく垣根に 白光しらびかり 数多あまた浮かびて ひ匂ひけり

―――――――


[本歌取り]

  題しらず

181 の花の咲きぬる時は白妙しろたへの波もてへる垣根とぞ見る

◯卯の花の咲いた時は、真白い波をもって作った垣根と思って見る。本歌、古今集巻十七(九一一)。

   太宰大弐重家だざいのだいにしげいえ

『日本の古典 10 古今和歌集 新古今和歌集』河出書房新社「新古今和歌集」、整形引用者。


―――――

の花や つく垣根に 白光しらびかり 数多あまた浮かびて ひ匂ひけり

―――――――



(令和元年八月五日)(二〇一九年)(夏歌なつのうた

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