031 ゆく先の花橘に…… 四句切れ、散文取り

――――――

  たちばな


ゆく先の 花たちばなに 誘はれて いつしかゆかむ 人のたもと


・ゆくさきの はなたちばなに さそわれて いつしかゆかん ひとのたもとえ

――――――――――


[通釈]

 タチバナを詠んだ歌

 出歩いた先々に匂うタチバナの花に誘われて、わたしも早く逝こう。昔の人を思い出させるというタチバナの香をたきしめている袖のところへ。


[補註]

・四句切れ。


―――――

ゆく先の 花たちばなに 誘はれて いつしかゆかむ 人のたもと

―――――――


[散文取り]

 雨海博洋『文法全解 伊勢物語』旺文社「23 花たちばな(六〇段)」



(令和元年)(二〇一九年)(夏歌なつのうた

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る