【ゆらゆら、さらら】

第212話

【ゆらゆら、さらら】


 軟らかな冬の結晶、白雪

 遥か銀河の果てまで澄みいく純粋な空、黒闇

 塗装された光と手を繋いだそれら


 見上げれば雄大な揺れ

 意味づけは広大な群れ

 一つを見つめれば、集団は控え

 全体を眺めれば伝わる意志

 個は優しさを仄かに残し、潜む


 しばらく見とれている意義は

 先から抜け出していく意思に溶け込んでくる未知

 いつしか私は同化する

 いつしか世界は逆転す

る 黒闇が動き、白雪は止まる

 生まれ注がれる器に、満たされていく神秘


 時と共に立ち止まる私

 抜け殻は燃やして

 白と黒を攪拌する死灰


 いつしか白雪の集団は虫の集団へ

 いつしか揺れ踊る舞いは蠢きに変わる

 溶け出した私を連れ戻すのもまた、群れ

 恐ろしさで逃げこむ、肉体へ

 這い上がる寒気を振りほどきながら

 投げ捨てる器の中身


 時は動き、揺れはまた舞い踊る

 塗装された道で俯く私

 足下には固まりの雪

 埋もれているのは塊の私

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