【はもん】

第205話

【はもん】


 夜の瞼が重くなる時刻


 爪先立ちして

 霧から顔を出し

 存在を薄くして待つ私


 欠伸をした夜が

 寝床に着けば


 寝ぼけ眼を

 擦り始める朝


 風は見えないし

 香は聞こえない


 だからかわりに

 嗅いだ朝焼け


 透き通りながら

 色彩を潤す朝陽は

 再び私を認識させる

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