【潤いには微量のシュガー】

第148話

【潤いには微量のシュガー】


 昨夜まではココア

 今朝からは紅茶

 砂糖はでも、ちょっぴり入れましょう

 だって寂しいのだから


 ココアに甘えていた前は

 コーヒーに頼っていた

 寂しくはないから砂糖要らず

 黒い彼のその渋さは

 とても苦くて、いつも薄めて

 けれど黒さは薄れないし

 甘えは許されない


 次に甘えたココアにミルク

 土色の彼女と甘え合う

 次第に私が頼られて

 意地悪にも抜いてしまったミルク

 滑らかさの失せたココアは

 泥水のようだね


 だから今日からは紅茶

 彼女は気高いが故に

 優しさは明晰

 適温以外うけつけない

 器の保温は欠かせない

 精確無比の蒸す時間

 気温次第では自己判断で

 加えられた重大責任

 けれど尽くした分だけ

 頼もしく

 適度に甘えさせてくれて


 それでも彼女はまだ少女

 だからせめて、可愛らしく

 砂糖をちょっぴり飾り付け

 奇麗な花が

 香らなくては

 寂しいのだから


 今日から今だけ、今しばらく

 ちょっぴり砂糖は欠かせない

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