【「最近のこと」~CASE2:友人B~】

第118話

【「最近のこと」~CASE2:友人B~】


 あのね、改まって書くのもなんだか変なんだけれど、わたしって物語とか好きで、特に自分をその物語の登場人物さんたちに同一化させるのが好きなんですよね。それで最近、それが転じてわたしは役者を目指すようになったんだなぁ、なんて昔の自分を振り返って思ったりするようになったんです。とは言っても、こう考えるようになったのはわたしが私に会ってからだし、私からそう言われたから気が付いたことなんですけどね・・・。

 でも、わたしにとってこの発見ってかなり大きかったんです。

 だって、わたしが劇をやるようになったのは高校生の頃に友達が入った部活が演劇部で、わたしは別にやりたいこともなくて、だから友達が入るならって感じで何も考えずに、ただ周りに流された程度のきっかけだったから。なのに、すぐにわたしは演じる楽しさの虜になっちゃって。

 演じている間は日常から離れて、わたしがわたしじゃなくなれる解放感って言うのかな?そういった快感があるし、他にも、皆から嫌われたくないっていう怖さから普段は抑圧している感情とか行動を、わたしが他人を演じることで素の自分を出せたりとか、そんな発散的な快感もあるんだよね、演劇って。


 でもそれってわたしが昔から小説とか漫画とかを読んでいて、物語を感受することが好きなのと同じなんだよね。

 根本的に昔からわたしはこういった素の自分を出したい欲求とか、着飾って偽っている普段の自分を脱ぎ捨てたい欲求とかを持っていたってことで、演劇に嵌ることは必然だったんだなって、そう思えるようになったんです。

 それも私がわたしにそう気づかせてくれたんですよ。本人は全然まったく毛ほども自覚して言ってくれているわけじゃないみたいなんですけど。

 だからわたしも、私の為に何かしてあげられたらなと思って、わたしが面白いと思った物語を私へ紹介してあげたんです。だって、小説を書いているのに小説を読まないなんておかしくないですか?向上心がなさすぎだと思うんです。

 確かに私が言うように、「書くことが楽しいのであって、評価されることはおまけに過ぎない」と言ってしまえば、他人の作品から学ぶ必要はなくなるかもしれません。

 でも、それでもですよ?

【他の人の物語を読むってことは、他人を理解しようとする思いやりに近い】とわたしは思うんです。

 小説を離れての話になりますが、人間としてそういった思いやりをもっと私に持ってほしくて、わたしは私へ小説と漫画を貸したのです。


 と言うのは飽くまで建前でして・・・・・・本音を言っちゃうとね?

『共通の話題で私ともっとお話をしたかったの』

 っていうね、わたしの我儘です。


 私と話す時って大体どちらかが知らないような話が多くって、「そうだよね」とか「あれ面白いよね」とかそういった共感できる話が少ないんだもの。それでもって、わたしと私の間で共通する話題があるとしたら、小説のことだとわたしは思うのね?一番盛り上がれそうなのも、小説の話だと思うの。(恋愛の話をしたって私は無関心だしさ・・・・・・。わたしは私と恋愛の話とかしたいのに!!)

 でもわたしは読み専で、私は書き専でしょ?(書き専なんて聞いたことないけど・・・)だからさ、私がわたしの好きな小説を読んでくれればもっと楽しく二人でお喋りができると思ったの。それで小説と漫画を貸したんだよ?

 そしたら私ったら、わたしが貸した本を他の友達の方に渡して読んでもらって、その方から感想を聞いて、さも自分が読んだが如くわたしへ報告したの。

 それってとっても酷いことなんだよぉ~;ω;

 わかっているのかチミは!


 小説すごく面白かった、みたいに私が言うからわたし嬉しくって、あの時すごくはしゃいで喋ってたのが馬鹿みたい。恥ずかしいし、悲しいよ。


 しかもそのこと知ったのがすこし前の日記で、その後すぐに『憤りと悲しみのメール』を私へ送ったら、「その気持ちを記事にどうぞ」なんてとってもトンチンカンな返信してきたの。

 という経緯がありまして、今日はわたしが書かせてもらっているわけなのですが・・・・・・。

 あのね?一ついいかなぁ?

 そんなことしてたら、もう今度からお喋りしてあげないんだからね?

 会ったって奢ってもあげないし、音楽も貸してあげないんだから!!

 バイト先に来たってサービスなしだし、笑顔だってあげない!

 少しくらいはあなたの方から歩みってくれなきゃ何もしてあげないから。


 だってね、人間はね、無償の愛なんてもっていないんだもの。

 誰かから愛をもらって、その愛を相手に返したり、他の誰かに注いだりすることができるだけなの。

 だから、愛をもらえない人は誰に対しても愛を注げないし、愛が足りなければ、注ぎたくたって注げないんだよ?

 わかっていますか?わかっていませんね?


 ふふっ

 ここまで書いて読み直してみたら恥ずかしくってとても読めたものじゃなかったよぉ><

だから少し訂正したよ。

 うん、話は変わるけど、わたしが劇をする理由にこの羞恥心もあるのかも。素の自分を見られる恥ずかしさ。

 前に私が言っていた、「小説を誰かに読まれる時って裸を見られるよりも恥ずかしいんだよね」っていう言葉と似てる気がする。わたしはその恥辱がスリリングでもあるのかな。だから病みつきになっちゃった。

 ほらね、こうやってやっぱり小説についてならいっぱいお話ができそうなの。

 だからね、もしわたしとまたお喋りがしたかったら、少しでいいからわたしの貸した本、読んでみて・・・なんてわたしの我儘、聞いてほしいんだぁ。

 ダメ・・・かなぁ?

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます