【「最近のこと」~CASE1:友人A~】

第117話

【「最近のこと」~CASE1:友人A~】


 改めて考えると馬鹿だなぁ、と思う僕が最近したこと。


 以前に友人Bさんが私へ薦めていた小説が漫画化されていたらしく、なぜか僕が私に代わって急遽、小説四冊と漫画九冊を読むことになった。あまりに友人Bさんが私へ薦めてくるからだ。もっと正確に言えば、毎回毎回二人が会うたびに友人Bさんが私へ、「あれ読んだ?どうだった?面白いでしょ?」と感想を迫って来くるらしく、それがいい加減煩わしくなったらしいのです、私が。

 私は小説や漫画・アニメや映画など、他人の物語は一切受け付けないかなりの偏屈屋だ。友人Bさんだってそれは知っているはずなんだけどなぁ。

 なので自分が読めばいいのに、頑なに読むのを拒んでいた私は、「それ面白いらしいから読んでみて。読み終わったら私に感想教えて」と僕へ友人Bさんが寄こした小説と漫画を渡してきた。

 僕に読ませて感想を聞き、自分が読んだかのように、友人Bさんに話す計画のようだ。

 自分で読みさえすれば解決するのに、私は「倒臭い、興味ない」の一点張り。

「ならそれをそのまま友人Bさんに言ったらいいんじゃない?」と僕が提案すると、「そんなんで引き下がるようならあんたになんか頼まないよ」と私は憎たらしく言う。

 結果僕は、睡眠時間を削って四日で読み終えた。

 速読まではいかないものの、僕はかなり読むのが早い方。だけど、それでも疲れて帰宅した後とか、集中力が底を切っている時に読むのはかなり疲れる。でも私からの頼みごとだったから、頑張って読んだんだ。なのに、なのにだよ?僕が感想を聴かせた後に私ときたらお礼を言わないどころか、「へぇ面白かったんだ、そりゃ良かったね。それもこれも私が貸してあげたおかげだね、お礼は焼肉とパフェでいいよ」なんてふざけたことを本気で言ってきた。

 頑張って徹夜で読んで、なるべく私っぽい感想を考えて話して教えてあげた挙句に、四千円も奢らせられた。信じられないよ、本当。

 にも拘らず、私からの頼みごとを断れない僕って・・・・・・ドMなのかなぁ?と少し心配になった。


 ちなみに、その読書期間である四日間で、僕は睡眠時間の他に、食事の時間も削った。

 僕は三度の飯より音楽が好きなので、ご飯の代わりに音楽を聴いてお腹を満たしてみたんだ。

 音楽なら、読みながらでも聴けるからね。そしたらさ、三日で二キロ痩せちゃった。

 信じられない。こんなにも必死な僕が信じられない。

 きっとこれは僕がドMだからではなく、ただ単に、借りた小説と漫画が面白かっただけのことだ、と思い込むことにするよ。


 我ながら馬鹿だよなぁ、と情けなくなりましたとさ。

 ちゃんちゃん

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