幻想世界のリグレット

作者 日陰陽月

18

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★★★ Excellent!!!

雨子――雨の日に生まれた子は不吉であるという独特で目を引く設定の主人公を中心に描かれる深いファンタジー世界観に素晴らしく目を引かれます。
それだけでなく精霊との契約についてや人間関係など緻密に考えられた内容は読んでいて胸に刺さる部分が多く、主人公を応援したくなります。
描写が大変細かく、ファンタジーでありながら確かなリアリティもあり、感情移入をしたいタイプの読者には特におすすめです。逆に客観的に見たい方もキャラクターだけでなく情景や設定などの丁寧さと細かさに見惚れるでしょうから、大変楽しく読めると思います。
純文学のような緻密な文体で人によっては文章量が多く感じられてしまうでしょうが、いやな堅苦しさはなく適度な緊張と丁寧で重量感を放つ素晴らしい文体で読めば一気に見入るはずです。言葉をしっかりと丁寧に伝えようという作者さんの気遣いと、文章力の高さにうっとりとしました。
まだ話数は少ないですが、濃密なお話の凄さにレビューを書かせて頂いてしまいました。これからまたどうなっていくのか今後が楽しみで仕方ありません。

★★★ Excellent!!!

雨の日に生まれた子供は忌み子として疎まれる。主人公はそんな雨の日に生まれてしまった子供。優しい理解者は側に居る。しかし、同年代からの冷たい視線に晒され続ける事は避けられない。
主人公シアンは16歳。
精霊と契約しなければ成人として認められない社会において、同世代が次々と巣立っていく中、未だ未契約の不遇の身。
雨が嫌い。好きで雨の日に生まれたわけではない。
真面目で優秀、礼儀正しくも恵まれない悶々とした気持ちを募らせていくシアンは、ある日唐突に_______