第二話
九
―4月19日(木) 深夜―
―都内某所 自宅―
それは眠りについた辺りだった。
??『今日も唱えているだけだったね』
青い男「またお前か…」
夢の中かそうなのかは解らないが、最近枕元に
特に、去年の中頃からちょくちょく…
??『本当にそれで良いのかい?』
こんなカンジで自分に囁いてくる。
寝られないったらありゃしなかった。
青い男「…もう寝たいんだけどさぁ…」
??『キミは本来その"チカラ"をもっと使って良いハズだ…!』
青い男「するワケねぇだろ…」
こんなカンジの会話をするのだ。
顔は眉目秀麗の通り整っており、比較的判り易く言えば、若い頃のザック・エフロンといったカンジだった。
格好は昔、内Pで観た「古代ヨーロッパ運動会」の様だった。
だが、それが違和感無く似合っており、雰囲気はまさに神といった風だった。
…これからコイツを『若エフ』と呼称。
若エフ『そんな…! 勿体ないよ…!』
青い男「だから出来るワケねぇだろそんなん…! 先輩裏切るみてぇなマネ…!」
それは信条だった。
だが、同時に疑問も在った。
数ヶ月前、
黒い男『あんまり、
それを言われてから、少し心が楽にはなった。
―が、新たに疑問も生まれた。
本当にそれで良いのか?
自分が持ってる信念が他人によって左右されて変わっている…
それも以前言われた事だった。
そこだけが、悩みどころだった。
苦エフ『そうか…でも、もうすぐ起きるよ…キミが求めるモノが手に入る時が…』
青い男「…は?!」
思わせ振りな事を言って、枕元から居なくなっていた。
その疑問と同時に眼が覚める。
青い男「…っあー… またよく寝られなかった…」
布団から起き上がり、右手で首に手を当てる。
青い男「あー…首痛ぇ…」
凝っている首に手を当て、ごちた。
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