第6話 再会、そして・・・

六道輪廻

仏教の世界では、6つの世界からなる。


天界:人間の世界よりも苦しみが少ないが、ここでの行い次第では、他の世界にい転げ落ちる。

人間界:この世とほぼ同等だろう。

修羅界:欲望を抑えきれない、独善的な世界。


以上が、三善道

ここはまだ、いいだろう。


次に最悪な、三悪道だが・・・


畜生界:弱肉強食の世界。わかりやすい

餓鬼界:欲望の塊の世界で、それを抜け出す為に堂々巡りをする世界。

地獄界:さまざまな苦しみを受ける世界


簡単に説明すると、こうなるわけだが・・・


「冥くん、ついたわよ」

「ゆかりさん。ここは?」

「お花畑」

わかりやすく、説明してくれたのだろう・・・


「ご乗車、ありがとうございました。終点です」

「仕事に戻りましたね」

「まあね」


駅についた。

本格的だな。


駅舎を出ると、懐かしい顔があった。


「じゃあ、しばらくは兄妹水入らずで・・・」

ゆかりさんは、消えた。


「お兄ちゃん、久しぶりだね」

「ああ、元気そうだな・・・というのも、変か・・・」

「あいかわらず、しけた面してるね」

第一声がそれかい。


「お兄ちゃんね、私もうすぐ生まれ変わる。

だから、お兄ちゃんの事は忘れてしまうんだ」

「六道輪廻に落ちるのか・・・」

「もし、落ちてたら、今ここにいないよ」

「すると?」

「本当に、転生するんだよ」

「じゃあ・・・」

「うん、私は私で、無くなってしまう。

だから、お兄ちゃんに伝えたかったの?」


しばらくの間があった。


「素直になれなかったけど・・・」

「ああ」

「私、お兄ちゃんが、大好きだった。ありがとう」

あおいが、抱きついてくる。


「本来なら、その世界に落ちていた。

でも、お兄ちゃんが、観音様にお願してくれたから、助かったんだよ」

ただ、泣いていた。


「お兄ちゃん、ひとつ約束して」

「何を?」

「今度、生まれ変わった私が物ごころ付くまでに、

その子を、国民的キャラにして・・・」

このストラップのことだろう。


それは、わかった。


「約束するよ」

「うん」


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