Quiz 4

 そして、時は進む。

 私と穂村さんの点数は3対4となっていた。

 若干私の方が劣勢だ。


『いい勝負だね。それじゃあ次の問題。いわゆる時事問題さ。お子様には難しいだろうね』


 と天の声は私達をあおる。

 私、こう見えてちゃんとニュースとか見るもん!

 でも悔しがるのを顔には表さないようにした。


『第八問。雅楽という御子を信仰する新興宗教団体の名は?』


 あっ、これこの前ニュースで見たことある。

 もしかしてあれかな?

 なんか最近物騒なことになっている宗教団体だったような…。

 でも物騒なことをしているのは一部の人だけだもん。

 その団体全体が悪い人だみたいな言い方はあんまりよくないよね。

 私はボタンを押し、答えを言う。


「答えは御雅楽教」


 そう答えると正解の効果音が鳴る。

 これで4対4。

 次に正解した方が先に行ける。


『へえ、意外だね。それを知っているなんて。まあ、有名だからね』


 と今度はやけに嬉しそうな声をする天の声。


「御雅楽教ってあれか?なんか最近、ニュースになってるやつ…物騒なことやってるんだろ?」

「あまり偏見を持つのはよろしくないかと…。そのような行為をしていらっしゃるのはほんの一部だけと聞きますし…」


 と優紗が穂村さんにそう言い聞かせる。

 

「おぉ、そうか…悪い…」

『それじゃあ、次の問題に行こうか。どちらかが正解すれば先に行けるよ』

「そんなの知ってるっての」

『ラスト問題。雅楽様の正体は一体誰?…ちなみに今、本来の雅楽様失踪しているらしくてねぇ…。現在は仮の…雅楽様候補だった者が務めている。だが、私が問いてるのは本来の雅楽様の正体さ。』


 やけに嬉しそうな声で天の声はそういう。


「はぁ?なんだよそれ、仮だの本来だの…知らねえよそんなの」

「あんまりそういうのは興味ないから私にもさっぱり…。優紗は知ってる?」

「いいえ、存じ上げませんわ…。わたくしも宗教にはあまり詳しくはないのですが…風の噂で聞いたことがあります。雅楽様というのはそれはそれは美しい容姿をしているそうです。それと信者にしか姿を公開しないらしいですわ」

「じゃあ、なおさらわかんねえじゃねえか!なんだよこの問題!?最初から次に行かせるつもりねえだろ!」

『まあ、それ前提だからね。でもエルフ・ロゼッタがそこまで知っているのは驚きだ』

「どうも。しかし、あなたに褒められたとてみじんも嬉しくありませんわ」

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