夏休みの始まり

 そして夏休み。

 私はいつもより遅めに起きる。

 うーん、この感じ幸せ…。

 夏休みの予定は決まっている。

 夏祭り、花火大会、海水浴にプール!

 それにかき氷屋さん巡りに行くんだ‼‼

 どれも楽しみすぎる!

 あっ、もちろん宿題も忘れずにやっている。

 私は夏休みの宿題が配られてすぐにやったから多少は余裕がある。

 漢字テストの予習ドリル、英単語の予習プリントは終わらせた。

 数学の問題集は…教えてもらいながらなんとか終えた。

 やっぱり理数系は難しい…。

 いや文系も難しいっちゃ難しいけど…私は文系なのだなって改めて思った。

 残すは読書感想文、最近のニュースについての感想文、選択芸術(美術)の絵を描くことエトセトラ…。

 うーん、これ終わるかな?

 一応読書感想文用の本は夏休み前に少しずつ読み始めて入るから大丈夫だ。

 …問題は【探索者】としての調査。

 いつになるのかがわからないのが難点だ。

 ちーなたちとの予定と被らなければいいけれど…。

 ちーなたちとの予定は大体夏休み真ん中あたりだからできれば今のうちにわかればいいんだけどなぁ!

 そんな都合いいことないよなぁ!

 私ははぁっとため息をつきながら宿題に取り掛かる。

 こんな間にも早く多くの宿題を終わらせて楽しい夏休みを思いっきり満喫するんだ!

 そして以外にも集中力が持ち、時間があっという間に過ぎて今は19時半くらい。

 どんだけ私は集中していたんだ?と自分に引いてしまう。

 感想文系は終わった!開放感が半端じゃない!

 とほっと息をつこうとしたら端末がメッセージを受け取っていた。

 相手はホロウさんからだ。

 こ、こんな都合のいいことある…?

 メッセージを開いてみるとこのような内容だった。


『みんなお待ちかねの調査の時がやって来たわ。いつも通り入ってきてくれる?』


 私は『わかりました』とメッセージを送る。

 幸い両親はこの時間帯は仕事中なのでいない。

たぶん夏休みだから許されると思うけど…一応置き手紙で友達の家に泊まりに行きますという内容のものを書いておいた。

この前のこともあるしいつ帰って来れるかがわからないからいつまで持つのかはわからないけど…。

私はまあ何とかなるだろうと思い、『あの部屋』に繋がっている扉を開けた。

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