第94回:オーバーアクション

ここからは別の意味でもメタ発言ノウハウになりそうですが……。


・オーバーアクション

 ここで言うオーバーアクションとは、行動量的な意味ではありません。漫画やアニメだと動きは目に見えると思います。実際に絵がありますので。しかし、小説の場合は挿絵がないとどういう風に動くのかも予想出来ません。

(漫画の場合は静止画に近いと思いますが……)


 次に、どういうアクションを取るのか――それを小説で書くとするとどれくらいの量で説明出来るでしょうか? 以前にも似たような話をしたと思います。その文字数は人によって変化しますので、自分ではどの位がベストと言うのはアドバイスできませんのでご了承ください。そう言った必要な解説や説明を、どの位のレベルまで書けばいいのかはトライ&エラーの繰り返しになると思います。それに加えて、ジャンルによっては数行で終わりますし、数ページに及ぶ場合もあるでしょう。


 特にスポーツ物、それもメジャーな競技であれば専門用語等で何とか説明が出来るかもしれませんが、マイナースポーツの場合は何処まで説明するか? 大相撲の決まり手を細かく説明しても、それではガイドブック的な読み物であれば細かい部分まで書いてあれば「ああ、なるほど」と思うでしょう。しかし、小説でスピード感やテンポが求められる作品では、さすがにテンポが悪くなってしまうと思います。


 それを踏まえると、動きを細かく書く事は読者に伝えるという意味では問題ないかもしれません。しかし、小説でそれをやろうとするとテンポが悪くて読むのを止めてしまう可能性は高いです。テンポを犠牲にしないでアクションを両立させる事、バトル物では描写が数行の説明程度でも何とかなる場合は多いかもしれませんが、そうした手法が他のジャンルでそのまま応用できる訳ではありませんので、仮に他ジャンルのノウハウを使う場合は一工夫する必要性がある事を頭に入れておきましょう。

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