冒険者編
第26話 魔導忍者はダンジョンマスターになる(1/4)
15階層の扉の前で立ち止まり
「かなりの数がいるな」
『51体の魔物の反応を感知しました』
『そのうち1体がより強い魔力反応を示しています』
本来、扉を開ければボス部屋と呼ばれる空間があり、そこには1体のミノタウロスの上位個体がいるはずだったが、それが51体、しかもそのうち1体は更に上位の個体のようだ
「51体いるらしい」
他人事のように、軽くメンバーへと告げる雷蔵
「我とライゾーであれば、無双できる!」
やたらと強気な子が一人
「でもゴブリンとはわけが違いますからね・・・」
つらい過去を思い出してテンション下がっちゃた子が一人
「何だか行けそうな気がしますぅ!」
詩吟を吟じてしまいそうな、発言をする子が一人
「Bランクが51体か、さすがにあたい達でも撤退だね」
普通の判断できる人がいました!
「正確に言うとBランクが50たいで残り1体はAランクだな」
「イデアBランクなら何体まで抑えられる?」
「2体が限度だね」
「秘密兵器を出す」
「「「「秘密兵器!?」」」」
「俺が、秘密兵器でイデアたちの方へは、2体以上行かないように間引くから」
「イデアが2体押さえている間に、白玲とジスレアが1体ずつ仕留めろ」
「あのう、私はどうしたらいいですかぁ?」
「クリスは保険だ、イデアが万が一抜かれたら防御結界を張ってくれ」
「わかりましたぁ」
そう言って、『魔導外骨格:ジンライ』を装着する
突然、暗闇から現れた鎧に包まれていく雷蔵を見て
「そ! それって魔導アーマーじゃないのかい!?」
「ライゾー 我にも内緒でそんなものを隠し持っていたとは!」
「魔導アーマーって帝国が使っている魔法で動く鎧ですよね?」
「黒くて立派ですぅ!」
一部、聞きようによっては、かなり卑猥な表現がありましたが
魔導アーマーとは、軍事帝国であるゲルベルト帝国が保有する兵器で、帝国が1体のみ保有している、魔導外骨格のプロトタイプを模して造られている
人型の兵器 男の浪漫である
プロトタイプを保有してはいるが、未だにその技術を殆ど解明できておらず、人が中に乗り込んで動かす金属製のゴーレムの域を出ていない
魔力の消耗も激しいが、それでも、戦場に置いて巨大な人型兵器は敵に威圧感を与えるばかりか、かなりの戦果も挙げているらしい
その性能はプロトタイプにすら遥か及ばず
そのプロトタイプから、代々の『賢者の塔の管理者』達が6000年間改良が続け、26代目にしてようやく完成させた決戦兵器
『魔導外骨格』の前にしては、その足元にも及ぶまい
「まぁ 帝国の魔導アーマーより、かなり強いな」
「何せ秘密兵器だからな」
雷蔵がどや顔(本人はそうしているつもり)をして言う
「作戦は先ほど話した通りだ では行くぞ」
そう言って、雷蔵は、ボス部屋の扉を開けるのだった
かなには、かなり広いはずのボス部屋に、ミノタウロスの上位個体が、所狭しと言わんばかりにひしめいていた
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