研究資料23頁目 王都レガリヴェリアについて

【国】

 ジスト王国

【集落】

 王都レガリヴェリア

【種族】

 人間族と獣人族が全体の七割以上をめ、残り三割弱をドワーフ族やその他の亜人族が暮らしている

【土地】

 ジスト王国の王都。

 ほぼ国の中心に位置しており、西部には国土の三割以上を占めるタルタ荒野が、東部にはシジスセ草原が広がり、エメリナ王国の商業の町グリビへと繋がるシジスセ街道が通っている

 北部に数日進むと北の隣国ライヒ王国との間にそびえる巨大な壁、ウェル山脈が横たわっている。標高高く、また通行も困難である為にほとんど交流はなく、の国の情報は北西の隣国ベベリー王国経由か、東部の隣国エメリナ王国経由でなければ入手が難しい

 南部に少し進むと炭鉱があり、犯罪奴隷どれいなどがここで石炭堀に従事している

【気候】

 暖季、暑季、乾季、寒季の四季があり、暖季と暑季の間には雨季がある

【言語】

 共通リトシ語

【通貨】

 ジスト王国共通通貨

【人口】

 おおよそ一〇〇〇〇〇人弱かそれ以上

【宗教】

 イパタ教

 町の中心から少しはずれた所にこの国で最大級の教会堂、イパタ教会がある。この他にも五カ所に規模は比較ひかくすると小さいものの教会が置かれている

【食べ物】

 内陸の国である為に海産物の自国供給は出来ないが、隣国エメリナ王国からの輸入によって、多少値段はするがある程度一般にも食べられる程度には流通している

 主食はパンなどの小麦製品

 名物は、牛肉や豚肉を使った料理

 魚料理は保存用に加工されて輸入される関係上、生で提供されることは滅多めったになく、生の海の魚をご所望の場合は超高級料理店に行く必要がある。もしくはエメリナ王国へ直接訪れるのが最も安上がりかもしれない。一般的には揚げ物や焼き魚が提供される

【産業】

 鉱石の町ルックカを経由してカヨレハギユ山脈産の鉱石や、タルタ荒野に点々とする小規模の村々との交易こうえきにより、多くの鉱石や宝石が集結する

 ルックカで加工された鉱石などの素材や、ギルドに多く在籍ざいせきする冒険者の活躍かつやくによって得られる怪物モンスターの素材が多く集まることで、それをもちいた鍛冶屋かじやや製鉄所、加工場などの産業が発展している

 しかし、材料の輸送費などの関係上、一部の加工品はルックカで直接仕入れる方が安上がりであることから、冒険者などは装備をそろえるべく、まずルックカを目指すことも少なくない

 鉱石などの加工技術は実用品だけにとどまらず、数多くの芸術品などにも用いられており、それが後述する芸術祭で大きく取り上げられる

 ジスト王国の、特にレガリヴェリアで作られた細工物さいくものは非常に細かく丁寧に作られていることから、他国の貴族などの上流階級にも人気のある品である

【政治】

 町の中心に巨大な城があり、そこで国王が政治を取り仕切っている

 初代ジスト王の正統な血筋ちすじであれば、性別や種族問わずに王となる機会がある為、時折派閥はばつ争いがあるという噂を聞く

 その後継者制度により、嫡子ちゃくしであろうとも必ずしも国王になれるとは限らないことが、この問題に拍車を掛けているとされているが、一方でこの制度のおかげで一度も血をやすことなく国を発展に導いてきたとの声もあり、現在でも賛否両論となっている

【文化】

 年に一回、寒季に各鍛冶屋が一本の剣を打ちその出来映えで、その年の鍛冶屋のランクを決める品評会『打ち納めの儀』がある

 毎月最終週の祈曜日きようびにはイパタ教会で『祈りの儀』があり、その日は多くの店舗が休日、もしくは半休となって、教会で今月も無事過ごすことが出来たことを感謝する祈りがささげられる

 毎年六月二九日の祈曜日にはバレパレス芸術祭が開かれ、国内外問わず多くの観光客や商人でにぎわう大規模な祭りとなる。祭りの日は二九日と定められているが、実際はその一週間前の二三日から非公式ながらも黙認という形で有志によって前日祭が開かれる。よって、早ければ一九日には町の各地で準備が始まり賑わいを見せる

 古来には収穫祭という名目で祭りが行われていたそうだが、決まった月日などなく、また収穫時期から外れる農作物も多かったことから、国や町を挙げての祭りという訳ではなく、各農村やそれに関係する商人が細々と行う程度の祭りであったと文献ぶんけんしるされている。しかし、それを現在のバレパレス芸術祭へと姿形を変えた切っ掛けが、当時ジスト国王であったバレパレス王の発言だったとされる

 芸術愛好家であった当時の国王は、収穫祭のあった六月二九日を芸術祭と改め、多くの芸術品を収拾するようになったとされる。しかしここからレガリヴェリアの芸術品の技術は急速に向上し、他国からも買い付けが来る程の一大産業となるまでにいたった

【特徴・習慣】

 加工技術にけた職人が多い為、武器や防具だけでなく多くの雑貨屋や芸術品を取り扱う販売店が数多くのきつらねる

 都市を囲う城壁の形がほぼ正確な四角形であることから、町の形からして美しいという声もある

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