第179話いだけるもの玄界にゆく時

いだけるもの玄界にゆく時

子の腕で思い出すように

然と見定める 己が行方を見失うな

視界は歪み声も撓むが

痛かろうと甘かろうと底に入る流れ

個々の重み 心の傷みは忘れないであろうと

培われた道は見え去るとも

今此処に居る私は確かに、

想い出に在ろうと、息をするように

這い蹲る、塵芥解かす

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