第162話黒い制服の行列は舞踏室に呑み込まれる

黒い制服の行列は舞踏室に呑み込まれる

汗だくとも涙ともとれようか

然し地に続く陰は鼻歌交じり

暗闇にはよく這える、天を裂く華火の音

虚ろにて山海

手を伸ばしても届かない近くて遠い過去

誰ひとりとすら、いやしないのだ。

馬鹿馬鹿しいことこの上なく

夏の余韻だけがからからと鳴いて昏れていく。

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