第111話白装束は草を毟り続ける

白装束は草を毟り続ける

ほろりと空が朱く生る

底なしの月の光は知る


第三階級のブロマイドが

がたりと

上品に仰せられる


「年甲斐もなく情けを交わした」


小首を傾げた小さなギャング

相次ぐ読み札に胸が満杯

激しく照り付け泣き叫ぶ葬送とも


包めるは蝸牛角上の争い

遅咲きの露の夏は継ぐ夢明け

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