布石

ドン!



最初に気付いたのは村の入り口に近い方に居る指揮官の男だった。

「何だぁ?」

何かが落ちた様な音がして地面が揺れた。後ろを振り返ると人間の頭より大きい位の石が落ちていた。

地面に減り込み、周囲の地面にヒビが入っている。

確実に先程まで無かった石に首を傾げていると


ヒュン   ダン  ヒュン     ダンヒュン       ダン     ヒュンダン    ヒュン   ダンヒュン    ダン ヒュンダン ヒュンダン    ヒュンダン  ヒュン ダンヒュン  ダン ヒュン ダン  ヒュンダン     ヒュンダン         ヒュン  ダン ヒュン   ダン ヒュン   ダン ヒュン  ダン ヒュン ダン ヒュン   ダン ヒュン  ダン  ヒュン ダン ヒュン   ダン ヒュン   ダン ヒュン   ダン   ヒュン ダン    ヒュン    ダン ヒュン    ダン ヒュン ダン  ヒュン  ダン ヒュン ダン ヒュン   ダン ヒュン   ダンヒュン  ダン ヒュン     ダン ヒュン ダン   ヒュンダン  ヒュンダン ヒュンダン  ヒュンダン ヒュンダン   ヒュン ダン  ヒュン ダン ヒュン ダン    ヒュンダン ヒュンダン ヒュンダン ヒュンダン   ヒュン ダン ヒュン ダンヒュン ダンヒュン ダンヒュン ダンヒュン ダンヒュン   ダンヒュン ダンヒュン ダンヒュン ダンヒュン ダン ヒュン  ダン ヒュン    ダン ヒュン   ダン  ヒュン   ダン ヒュン ダンヒュンダン   ヒュンダン ヒュン  ダン ヒュン   ダン ヒュン  ダン ヒュン ダン    ヒュンダン ヒュンダン  ヒュンダン   ヒュンダン ヒュン ダン ヒュン     ダン ヒュン     ダン  ヒュン      ダン ヒュン    ダンヒュン ダン ヒュンダン   ヒュン ダン   ヒュンダン ヒュンダン ヒュンダン   ヒュンダン  ヒュンダン ヒュン   ダン ヒュン ダンヒュン     ダン     ヒュンダン   ヒュン   ダン  ヒュン  ダン ヒュン    ダン ヒュン ダン    ヒュンダン  ヒュンダン   ヒュンダン   ヒュンダン      ヒュンダン




空を切る音と共に大きな石が上空から飛来する。

「逃げろ!」

「オイバカ押すな!」   「止め……おい!」    「死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ!」 「ウォォイ!」     「ギャァ!」    「何で石なんか降ってくんだよぉぉぉぉぉぉぉ!」



答え:君達が降らせるスイッチを押したから。


覚えているかね?賊達が張り詰められていた糸を切った事を。

切れた途端に糸が弾けて何処かへ飛んでいったことを。

あの糸の一端はこの虚構の村の周囲の木々に縛り付けられていた。

そして反対側、もう一端。それにはとある物が結び付けられていた。石だ。

シェリー君が社長よろしく指示を出していた時に集めていたアレだ。

石を縛り付け、それを木々の枝に吊るし、その下に即席で作り上げた投石機を仕掛けておいた。

石が落ちれば投石機が作動し、石が空へと打ち上げられる。

そして、その石が着地する場所がここだった。

シェリー君が躱していたのはこの投石が落下するまでの時間を稼ぐためだった。

そうして今、降り注ぐ100発の石の雨によって賊共は混乱の渦。シェリー君所では無かった。

あぁ、無論シェリー君は掠っても居ない。

自分でその仕掛けを作り、挙句石の落ちる場所も軌道計算によって解っている。

当たるわけが無い。







石の雨を降らせて全員を戦闘不能にするのが第四段階?

違う違う。

これはあくまで文字通り、最後への布石。

さぁ、これで廃墟の村が本当の正体を・・・・・・現すぞ。

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