第61話 道

この手にあるもの全て

手放してしまえたら

こんな虚しさも知らないまま

消えてゆけたのでしょうか


美しく純粋に

晴れやかな顔をして


それでもどうしても

手放すことなんてできなくて

どんなに苦しい思いも

知らないよりは知っていたくて


今日もまた重い荷物を抱えたまま

でこぼこ道を歩いていく

何度も何度も躓きながら

前だけを見ろと言い聞かせて

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