第49話 晩秋
風に回る葉に見る秋の
終わりを告げる紅色の
壊れそうなほど透明な
その存在の寂しさに
ほのかに照らす夕影の
ふちに色づく藍色が
そっと差しのべた冷えた手に
絡みつく闇が深くなり
肌に感じる冷たさは
時を追うごとに鋭くて
痛みの最中にふと気づく
ただ白い冬が顔を出す
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