第38話 堕ちてく夜に
とんがった三日月と
深い濃紺の夜の間に
今日という日が堕ちていく
月に寄り添う金色と
帰り忘れた白い雲
夜露にじっとり濡れながら
人気のない町の片隅で
私はひとりそれを見て
静かに夜を受け入れる
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