告死病の遺志残し

作者 円月おみ@満月

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★★★ Excellent!!!

でも、読み終えることが出来てとても幸せだと感じています。

言葉一つ一つが色衝いていて、短い中に鏤められたいくつもの詩篇が繋がっていくような、心地よいひと時でした。

病のために死に惹かれていく、生を厭っていくグリュテの緩やかな推移と、
その進行に絡めて紡がれていくセルフィオとの淡い旅程は落陽から夜明けに至る白む空とその下で照り返す海原を眺めているようで、風に揺れて波立つ水面のように心が躍り、弾み、そして浮き沈みを繰り返しました。

散ることを知っても咲かない花の無いように。
そうですね、終わりが来るとわかっていても、読み進めずにはいられませんでした。

こんなに美しい物語があると、今では知ることが出来て幸せです。

ありがとうございました。

★★★ Excellent!!!

「死を肯定する」という、ある種病的な主人公の設定に惹かれました。
 その理由も、何故そうなってしまったのかの説明も読んでいて納得させられるだけの筆力があり異常な思考でありながら、読んでいて実に自然に受け止められます。
 死ぬ事を魅入られながらも、その死に抗うというストーリーなのですが、その構図が実に面白いです。
 貼られた伏線もラストまでできちんと回収されており話の筋で不条理を感じる事も特にありませんでした。
 そして何より描写が綺麗です。
 街並みやちょっとしたアクセサリーやキャラクターの仕草や服装等、風景や情景が実に丁寧に書かれています。

 死に魅入られた主人公の旅路を描いた本作。
 その結末まで実に楽しく読むことが出来ました。

 面白かったです。

★★★ Excellent!!!

死の念を読み取る存在、遺志残し。
主人公はそんな遺志残しの一人でしたが、遺志残しが稀に罹るとされる『告死病』と宣告されます。
主人公は死に損ないの騎士と共に最後の旅に出るが……?


綺麗な文章で描かれる独特な世界観に圧倒されます。
死に関連した題材で、これだけ綺麗に書けるとは驚きです。宗教の描写もしっかりしていて、思わず見入ってしまいました。

★★★ Excellent!!!

読み始めてすぐに思ったことが作者さんの文章がきれいだなぁということでした。
読みやすく、スラスラと目が先に進む文章は本作の魅力の1つだと感じます。

そしてもう1つ気になるのがラストの終わり方。
これをどう受け取るかはまさに読者それぞれだと思います。
ネタバレになるので詳しくは書きませんが、いずれにせよ一直線に進んで終わる作品ではないことだけここでお伝えしておきましょう!

本編を読めば私の言うことがわかると思います。
ぜひ皆さんも読んでみてください!