第21話 忍者 VS チアガール
いつも通り空き教室を訪れた俺が目にしたモノは、バトル漫画さながらの激しいアクションシーンだった。
チアガールと
「今日こそ、決着をつけてあげるわ」
口元を隠すイカしたマスクに、夜色のレオタードを身に着け、カラダの至る所に包帯が巻かれ、肩や足の付け根などは露出しており、超極薄のレオタードのためか、くっきりと曲線をさらけ出している。
腰まわりやヒップもほどよく引き締まっていて、実に素晴らしいな。
銀色の髪をサラサラと靡かせ、鋭く息を落すとともに肘上まであるエナメルブラックな手袋をはめた両腕には、クナイや手裏剣ではなく『彫刻刀』が握られていた。
「覚悟しなさい、姫川理沙」
愛理沙ちゃんは理沙に向かって、挑発するように無数の彫刻刀を投げる。
その動作が、 無駄にかっこよく見せようとしているのか? どこか芝居がかって見えた。
「ふぁ~おそい、遅すぎるわよ。
あくびがでるほど、ぬるい攻撃ね」
飛んできた彫刻刀をすべてキャッチし、投げ返した後。
理沙は愛理沙ちゃんの頭上まで飛び上がり、一回転してから垂直カカト落とし。
やっぱり金髪に真っ白なチアガールのコスチュームって似合うよな。
しかも胸についているロゴは不自然なほどに盛り上がり、前面に押し出されている。
豊かな胸の膨らみは、同世代の平均から大きく逸脱していて、無駄な肉が一切ついていない引き締まった真っ白なお腹に可愛らしいおへそが見え。
フリフリなミニスカートの下に穿かれたアンダースコートも最高だな。
また動きやすさを重視してか? 手脚が大胆なほど露出する作りになっているだよ。
そのあまりの神々しさに俺は、勢いよく鼻血をふきだしてしまう。
「あまい、あまい、あまい、姫川理沙。
其方はミルクチョコよりも甘いぞ」
下半身を包むのはオーバーニー黒の網タイツに、足先は膝上まであるハイヒールの黒ブーツからくり出された
「今の一撃を防ぐとはなかなかやるわね。
跳姫さんも日々成長しているということなのかしら。
面白くなってきたわね。
じゃあ、これはどうしら」
もちろん、迎え撃つ理沙の足技も凄かった。
アクロバティックな動きとでも言うのだろうか?
ありえない角度から飛んできた彫刻刀を軽やかな足技で弾き返し、縦横無尽に襲いかかってくる迷いない蹴りをことごとく防いでいた。
それだけ激しい動きをしていると、ついその豊満な胸に目がいってしまう。
悲しき男のさがだな。
だが、それがイケなかった。
「ここはやっぱり男性の意見も聞かないと、不公正だよね」
突然のスリーパーホルド!
そして背中に当てられる柔らかい二つの感触!?
あっさりと俺は、理沙に捕まってしまう。
「ちょ、ちょっと、姫川理沙。いきなり殿方に抱きつくなって、いったい何を考えてるんですか。は、はしたないですわよぉぉおおおおっ」
羞恥心で顔を真っ赤に染めた愛理沙ちゃんが抗議の声をあげる。
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