1-4 月夜と海水浴②

 うふふふ、この姿はたまらん。少し恥ずかしそうに顔を赤く染める月夜の姿もまじでたまらん。

 落ち着こう。今回はえっちなのは禁止な旅行だ。ちゃんと塗ろう。

 さっそくお腹あたりにローションをたらす。そしてそのままおへそあたりから塗っていく。


「ひゃん! くっくすぐ……ったい」


 このままくすぐりまくっても楽しいが、そうすると逃げられてメインディッシュが味わえなくなる。

 中途半端に塗っては意味がないのでギリギリのラインで塗っていくのだ。大丈夫、僕ならやれる。


「しかし、月夜って本当に太らないよね。あんなに食べてるのに」

「昔からあんまりお腹の方に肉がつかないんです。どこにいってるのかなぁ」


 その年々大きくなる柔らかい物体に行ってるんじゃないかな。

 こうやってみると胸が大きいって大変だな。下の方が全然見えないじゃないか。

 胸が大きい人は大好きだけど、自分の胸が大きくなるのは勘弁願いたいな。

 足の方からお腹の方までしっかりとローションを塗り込んだ。

 さすがに下半身の大事な所は止めておいた。


 さてと……いよいよメインディッシュだ。


「もう、ほんと太陽さんておっぱい好きですよね」

「嫌いな人はいないでしょ。大丈夫、しっかり日焼け止めを塗ってあげるから」

「すっごい鼻の下伸びてる」


 さてと胸の谷間にローションを落として、さぁいざいかん!

 いや、待てよ。水着の上から塗っても意味がないか。お尻の時は塗ったけど……。

 だったらやはり直で塗るのが一番か!


 僕は水着の下に手を潜り込ませて、月夜の育った胸を直に触れ……。


 ピピピピッピーーー!


 甲高い笛の音が鳴り響き、びくっとした僕はそっちの方に顔を向ける。


 真っ黒なスーツ姿の女性がじーっとこっちを見て笛を鳴らしていた。

 この人が星矢に頼まれて九土さんが手配した監視人の片山さんだ。


「何してるんですか……」

「性的なにおいがしたので警告に来ました」

「警告ってたいしたことはしてませんよ」

「直で胸を揉むというのは性的に発展しそうだったので止めました」

「はぁ……」


 強くため息をつく。


「胸を揉むなんて赤ちゃんでもやってることでしょう!」

「赤ちゃんに引き合いに出すとはたいした執念ですね」


 片山さんの胸ポケットから何かを出し、それを突きつけた。

 黄色いカード……?


「イエローカードです。2枚もらうとレッドカードになります」


 サッカーのルールかよ。


「それで2枚集まるとどうなるんですか? 何が来たって困りませんけど」


 月夜が起き上がって片山さんに尋ねる。2枚もらったからといって日常生活に影響などあるはずもない。


「レッドカードになるたびにあなた方のデートに神凪星矢さんが同行するそうです」

「いやああああ、それは絶対やだあああ!?」


 あいつ何考えてんだ……。

 月夜は本当に嫌そうに頭を抱えている。

 僕は……まぁ、別に構わないって言ったら月夜に怒られるんだろうなぁ。

 月夜は片山さんに詰め寄る。


「本当にその警告下げてもらえませんか! 私達、本当に愛しあっていて、すごく楽しみだったんです!」

「はい、それは見ていて分かります」

「なので、見逃して欲しいです! お願いします!」

「それはできません」


 さすがプロフェッショナル。男性だったら月夜の可愛さで騙せたかもしれないけど、女性は無理か。

 片山さんはメガネの縁に触れる。


「あなた方の性衝動を止めるたびに臨時ボーナスが出るんです。それで来月行くハネムーンの足しにしようかと」

「おい! 僕達の恋路の邪魔していくハネムーンは楽しいってか!?」


 思った以上に個人的な理由でびっくりだった。


「それでは旅行を楽しみ下さい」

「消えた!?」


 片山さんの姿が消え失せてしまった。

 ステルス魔法でも使ってるんだろうか。


「はぁ……」「ふぅ……」


 僕と月夜はお互いを見合ってため息をついた。

 まぁ……えっちなことを抜きにしたって、旅行が楽しいのは間違いない。

 せっかくの海だ。精一杯楽しもう。


「月夜、泳ごうか」

「はい!」


 僕はビーチボールを膨らませて、海の方へ向かって走っていく。

 そのまま月夜の方へ投げた。

 月夜はキャッチしてそのままトスをする。


「ナイストス!」


 大きく膨らんだトスは海の方へと飛んでいき、何とか落下点に到達した僕はサーブをするように強めにボールを打った。

 次のボールの落下地点へ月夜はあっという間にたどりついていた。

 月夜は砂浜の方に向かってボールを飛ばす。

 海から出た僕はそのボールを受け取って、トスをした。


「あ!」


 トスがかすってしまい、ボールがあらぬ方に飛んでいく。

 月夜は走って追いかけるが、わずかに間に合わずボールは海の中へ。

 そして月夜も何かにつまづいたようでバランスを崩して、浅瀬の海の中へ沈んでしまった。


「お~い、月夜大丈夫?」

「ぺっぺ、塩からーい」


 浅い水の張った砂浜で月夜は屈んで、咳をする。

 美しい栗色の髪が水を経て光輝いているようだ。

 今回のために結ったツーサイドアップの髪はとても美しい。

 たわわに育った胸に柔らかそうなふともも。本当に月夜はどんな時でもきれいだなぁ


 いいじゃないか。

 月夜のこんな姿を見られるだけで満足だ。とても楽しい。もっと、もっと触れ合いたい。

 僕は月夜を引き上げるため手を差し出す。


「月夜、もっといっぱい遊ぼうか」

「うん!」


※本話は月夜の水着の挿絵がございます。

他サイトの本話かツイッターで公開しますのでご確認下さい。

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