048 恋愛相談②


「瓜原さんは僕が告白する相手を神凪さんや世良さんと勘違いしたってことでしょうか」

「それでまさか瓜原さん自身が告白されると思ってなくてパニックになったてことかな」


もし、僕が同じ状況だったら同じようになるかもしれない。ノートの置き場所もなくなってしまうし。


「月夜。瓜原さんは今まで告白されたことってあるの?」

「どうだろう、木乃莉はそういう話をしないんですよね。私も海ちゃんも避けてたっていうか」


瓜原さんの立場を考えたら分からなくもない。月夜も世良さんも1年生では人気すぎるからね。

ある程度の分析は完了だ。さて、次はどうしようか。


「月夜的にはこれはフったことになるのか?」

「いえ、相手に対して失礼なので必ず私は回答します。なのでフラれたと思うのは早計です」

「まだ……可能性あるのかな」

「木乃莉の性格だと……難しいと思う。遊佐くんは木乃莉がずっと兄を好きだったのは知ってた?」

「やっぱりそうだったんだね。星矢先輩ってたくさんの人に告白されてるから気にしないようにしていたよ」


ほんとあいつ絡むとめんどくさいな。早くハーレム潰して1人にまとめろって言いたくなるな。

星矢はまったく悪くないけど、星矢が悪いでいいよもう。


「天、今日はもう帰って休んだ方がいい。僕と月夜でちょっと考えるから明日また話を聞かせてくれ」

「そんな! 2人に悪いですよ!」


天は申し訳なさそうに言葉を繋げるが、月夜が先に言葉を出した。


「遊佐くん、私は木乃莉が大事だけど……あなたはどうだっていい。それを分かって」


月夜さんぱねぇっす。でも本当にその通りだろう。月夜は瓜原さんを困らせた天に怒りを覚えど助ける義理はない。

告白されなれている月夜ならではの視点だろう。なら僕は同じ男として天を助けてやりたい。


「そういうことだ。瓜原さんのために今日は帰りな。僕もフォローはするから」

「すみません先輩、神凪さん」


気が落ちている天を帰らせて、残る僕と月夜で今後について考える。


「太陽さんは2人をくっつけようとしてるんですか? 私はそういう話ならお助けできません」

「ははは、そこまでは思ってないよ。ただ……ね」


僕が気がかりなのは先日プールの1件で瓜原さんと話した内容のことだ。

瓜原さんが星矢に言われたという恋はあこがれという言葉。そこに何かヒントがあるんじゃないかと思っている。

月夜にもその時の話をしてみた


「初めて聞きました。私……男に生まれ変わったら木乃莉と結婚したいぐらい好きなのに全然分かってあげられなかったんだ」


それは大した愛だね。あとは……あのプールの時にもう一個聞かれたのがコンプレックスか。そこは月夜に関係しているから話すのは止めよう。

月夜は瓜原さんの恋愛遍歴を知らない。世良さんも多分知らないだろうな。


「木乃莉ってずっとお兄ちゃんこと好きだって思いこんでたから。恋とかあこがれとか正直よく分からないです」

「そこは僕も分からないよ。君達は恋の話とかしないの?」

「最近まではほとんどしなかったですね。私はこんなんだし、海ちゃんは気になってる人がいるのは知ってますけど、基本水泳一筋だし、木乃莉はお兄ちゃん一択だったし」

「……じゃあ最近はしてるの?」


そこまで言って月夜の時が止まり、少しずつ頬が赤くなっていく。


「い、今はそんなことどうでもいいです!」


もしかして例の月夜の好きな人の話をしているんだろうか。やめよう……その話はあんまり聞きたくない。


「どちらにしろ。瓜原さんはあまり月夜や世良さんに恋話をしたがらなかったのは間違いないね」

「なんでだろ……。木乃莉ぃ」

「恋愛ポンコツだからじゃない」

「私、水里ちゃんじゃないんで……結構落ち込むんですよ?」


さすがに言い過ぎたかもしれない……少しフォローを入れておくか。


「星矢も恋愛関係だとわけわからん行動を取るポンコツだから血じゃないかな」

「今日だけ太陽さんが嫌いになりそう」


月夜にはこのまま瓜原さんに会ってもらって逃げだす所までが真実かどうかを確認。

現状の真意を聞いてもらうことにした。


そして……。

次の日

僕と天は星矢の元へ赴く。

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