第173話
海渡が1階へ戻ると、みんな仕事上がりでゾロゾロ戻って来ていた。
売り場担当の従業員達から、
「今日はいつもの倍ぐらい、お客さんの接客が出来ましたw」
と口々にお礼を言われた。
倍の人数を捌いても、尚レジの導入でかなり、接客全般が楽になったらしい。
ヨーコさん達も、早々に姿を現し、
「カイト様、販売効率が良くなったお陰で、売り上げが凄い事になってますよww」
とニヤリと微笑む。
「マジか! 生産追い付いてる?」
と今度は生産部門への皺寄せを心配していると、
「ああ、前回ラインを増強してくれましたから、今の所は大丈夫ですが、更に支店を増やすまでには、もっと増やさないとダメですね。今は夜中も無人で生産させてますし。
朝一で材料の補充や出来た物を検品しながら、倉庫に収めれば、良い具合になってます。ラインさえ増やして貰えば、もっともっと行けますよ?」
とダスティンさん。
「そうか、前回マジック木箱やマジックタンクなんかの、容量を増やしたから、結構手が離れたんだね。判った。ライン増設頑張るよw」
と海渡はライン増強を約束するのであった。
「あ、そうそう、第二地下工房を作って、エレベーターで行けるようにしたんだよ。そこに新しい屋敷兼従業員宿舎とかも作ったから、後で見て来てね!」
と伝えた。
「おお、もう出来たんですか? 相変わらず早業ですねw」
とダスティンさん。
ヨーコさんは、
「あのぉ~・・・温泉はどうなりました?」
と聞いて来た。
「ああ、安心して、凄いのを作ったから!! 見てビックリだよwww」
とニヤリ。
そう、5階に作った事で、展望風呂にしてあって、窓ガラスにはマジックミラーの付与をした、絶対外から見えない仕様にしている。
これで夕暮れ時とかに入ると、超絶景だろうなぁ・・・と作りながら、ほくそ笑んでいたのだ。
「建物自体はほぼ完成。
後は棟梁達にお願いして仕上げて貰えば、更に人員も強化出来るし、空路も本腰を入れる事が出来るよ。」
と今後の展望を語った。
夕食後、勉強会で、筆算の掛け算を教える。
みんな、本当に勉強熱心で、すぐに理解し使い始める。
これで、一応の計算の勉強会は終了だな。
次回は、色々なスキルを伸ばす勉強会でもヤルかなw と心に思う海渡であった。
そしてパワフルな彼ら彼女らは、また温泉へ向かうらしいwww
温泉部隊の方は、ヨーコさんの指導の元、接客訓練中なのだが、せっかくだからと、従業員が客役で実地訓練するらしい。
「なるほど、理にかなってるなw」
と感心する海渡。
フェリンシアも温泉に行くらしい。
海渡は作業が残ってるので、こちらのお風呂にした。
風呂には、誰も居なくて、貸し切り状態であった。
風呂から上がり、第二地下工房へ降りる。
残った作業である、照明器具やエアコン、空気清浄機、館内放送を次々に取り付け廻る。
身体強化、身体加速、クロックアップを使ってこなしているが、流石に部屋数の多い3階4階は結構時間が掛かってしまう。
全館の作業を終える頃には、午後10時になっていた。
あとは、ダスティンさんにお願いされた、製造ラインを各10機づつ増やしていく。
それに伴い、マジック木箱やマジックタンク類も増やす。
ライン増強は約2時間で終わった。
第二地下工場へラインを配置して、夜中の12時を回った頃、部屋へと戻ったのだった。
寝る前フェリンシアに、
「本当は冬が来る前に一度、サルド共和国に行きたいんだよな・・・」
と話した。
「サルド共和国には、コーヒー豆がある。
やっぱり銭湯と言えば、コーヒー牛乳は欠かせないからね!」
と自信あり気に言う海渡だった。
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