第128話
足早に屋敷へ戻って、ヨーコさんに予定を知らせつつ、幹部候補の増員と一般スタッフ等の増員、ダスティンさんへは増産の指示をお願いした。
ヨーコさん・・・聞いて顔が少し引き攣ってました・・・ ごめんなさい。
そして、海渡は地下工房に籠り、飛行機の改造に取り掛かる。
シートとシートベルトの増設でギリギリ8名を確保。
フェリンシア用のシートはコクピットの操縦席の横に置いた。
増設した座席の横には窓を設置し、長旅の視界を確保した。
オートパイロットを作成する為に、前段階として現在ワイヤーやロットでエルロン、エレベータ、ラダー、フラップ、スポイラー、エンジン角度の制御を行っていたが、これを魔動サーボによる伝達に変更した。
これにより、パワステの様な効果で、力の無い一般人でも操縦出来る様になる。
(実際今までは速度による空気抵抗で操縦かんが重かった)
更に、コンパスや高度計、機体の姿勢からフィードバック制御し、自動補正しながらセットした方向へ自動で飛ぶ様にした。これがオートパイロット機能である。
あと、熟練を要する着陸時の微妙なスロットル操作が不要になるように、自動着陸機能も開発してみた。
これは、機体の下部にソナーを付け、リアルタイムな地上までの距離と姿勢とをフィードバック制御し、スロットル調整や機体姿勢を制御してくれる。
あとは、紋章を付ける訳だが、目立つように、機体の色を燃える様な真っ赤にしてみた。
だって、トリスターの紋章が・・・跳ね馬マークだったんだもんwww
(3枚羽じゃないから、赤い男爵 の方ではないw)
もちろん、カイト印もガッツリ入れてます。
なんか、プロトタイプとは思えない程の派手さになってますな。
ここまでで、丁度昼食時間となったので、食堂で昼食タイム。
気になるフェリンシアだが、順調に飛んでいて、そろそろじゃないか?と言っていた。(伝心で)
更に、知恵子さんが面白い事を伝えて来た。
伝心とネットリンクのお陰で、フェリンシアの行ってるエリアのマッピングが出来ているらしい。
つまり、マップ自体はフェリンシアには見えてないが、フェリンシアの拡張したエリアのマップは俺も使えるらしい。
試しに自分のマップを見て(意識を切り替えると脳裏に浮かぶ)みると、自分の他にもう一つ『タブ』があって、それを選択すると、フェリンシアのマップが出てきた。
≪ピロリン♪ スキル:ネットリンクLv2を取得しました。≫
≪ピロリン♪ スキル:伝心Lv3を取得しました。≫
≪ピロリン♪ スキル:3DレーダーマッピングLv9を取得しました。≫
フェリンシアの飛ぶ先に▲マークが見える。あそこがチョコの木の群生地だろう。
本当にそろそろ到着しそうだな。頑張れ!!
食後、更に地下工房に引き篭もり、マギ鉱石の粉末を作るライン(魔道具)と、ガチコンブのエキスを絞り出すライン(魔道具)を作成する。
これらはこれまでのラインに比べれば、至って簡単。
粉末を作るラインなんて、岩塩の粉砕ラインを改良して粒を更に細かくするだけだし。
ガチコンブのエキスは石臼の様に圧力を掛けてすり潰し、そのゲル状の液体をフィルターで濾して、カスの排出用出口と、重要なゲル状液体の出口に分けてやるだけ。
ガチコンブのエキスは海水の氷を取り除き、本体から魔石を取り出して、容量を拡張したマジック木箱へと収納し、カス排出用のマジック木箱とゲル用のマジックタンクを取り付けて完成。
両方を早速可動させてみる。
聖水(この場合、代用でラピスの泉を使用)は硬化の反応が始まるので、最終段階で混ぜる事にしている。
本番用の機体のフレームのモックアップを作成する事にする。モックアップはトレントの板と角材。
プロトタイプの構造を拡大した物として、胴体下部に貨物室、上は乗客スペースとする為、胴体直径は2.5mとした。
強度は素材で確保出来るが、念のため、少しリブを増やし、フレーム自体の頑強さも増やす。
プロトタイプではテールヘビーだった事も考慮して、主翼の取り付け位置は気持ち後ろにズラす。
更にフレーム自体に最初から、主翼(フラップ、スポイラー、エルロン抜き)、尾翼(ラダー、エレベータ抜き)のフレームを付ける事にした。
主翼と尾翼のフレームだがプロトタイプよりも、かなり捻り剛性を強化した。
これは、零戦が持っていた弱点と同じで、プロトタイプを高速飛行中にエルロンで傾けた際、主翼に捻りが入り、エルロンの効きが悪かった為である。
胴体と翼にトレント薄皮を3層貼り、力の掛かる部分は4層にして強化し、乗客用の窓枠を付ける。主翼や尾翼には、魔動サーボ用の取り付け口、ヒンジ用のシャフト穴等の作る。
エンジン角度調節用のシャフトを通すスリーブの生成と圧入、内装も薄皮を1層貼りで各種サービス用の穴、や制御系の通路、ホバリング時の方向や姿勢制御用のダクト等も入れる。
胴体全長、20m 主翼全幅 18m のフレームが完成。
うむ・・・流石にデカイな。
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