第105話
号泣中は話にならなさそうだったので、取り合えず、食うだけ食わせておく事とし、放置。
その間、ヨーコさんからカフェの店員用コスのデザイン画をみせて貰い、ベースの色は紺色っぽい黒、レースは白で決まった。
あ、コスではなく、制服でしたねw
で、やっと落ち着いたダスティンさんが復活。
「お見苦しい所をお見せしました。」
「で、これらはどうしたんですか?」
と聞かれた。
「まあ、今はまだ余り詳しくは話せないのですが・・・実は昨日から今朝までコーデリア王国の王都に行ってました。
そこで購入してきたものです。他にもラーメンやうどん、蕎麦、魚もありますし、食材も豊富に仕入れてきました。
だから、今後はもう心配しないでも大丈夫ですよ。 サンドラさんにもお分けしますが、ダスティンさんにもちゃんとお分けしますから。」
と答えると、
今度は大笑いしだし、
「これか!サンドラが面白いと言っていたのは、これなのか!!
あ、いや失礼しました。製造ラインの魔道具を見るだけでも、とても興味深く面白かったんですが、予想以上でした。」
と頭を掻きながらほほ笑んだ。
「どうでしょう、これから私に力を貸して貰えますか?」
と聞くと、
「聞くだけ野暮です。どうぞ宜しくお願い致します。」
と言われ、地下工場へと戻っていった。
向うに行っていたヨーコさんが、戻って来て、ビックリしましたが、如何でしたでしょうか?と評価を聞いてきたので、親指を立て、バッチリですよ。と答えた。
で、先ほどの続きだが、裁縫部隊の手縫いが重労働なので、縫う為の魔道具を作成するつもりだと伝える。
これが出来れば、裁縫スキルが無くても大丈夫になる。雇う人に自由度も出るから、雇用がしやすくなる事。
手縫いの10倍ぐらいのスピードは出る事。
縫い目が均一で仕上がりが良くなる事。
を伝えた。すると、
「可及的速やかに開発をお願いします。」
と発破をかけられた。
裁縫部隊の現状は、かなりヤバいらしい・・・急がねば!
スイーツの製造部隊であるが、ある程度便利調理器具の魔道具を開発し、マジックバッグに溜めて貰う事を考えている。
種類が多いので、纏めて作って・・・溜めて・・・を繰り返す感じで考えている。
取り合えず、スイーツ部隊用の調理スキル持ちを5名揃えないと・・・と伝えた。
エンジ君達は、どう?と聞くと、
喜んで毎日頑張ってくれてます。ただ、言葉使いが粗暴なので、そこを目下矯正中との事。
・・・そうか、頑張れエンジ君。
他に懸念事項は無いか聞いたが、このペースだと、従業員の部屋が足りなくなりそう・・・との事。
じゃあ、店舗の裏に宿舎を作るかなぁ・・・と答えると、
宜しくお願いしますと言われた。つまり決定事項か。
なんか、裁縫部隊の人も、ここに住みたいと仰っているらしい。
ふむ・・・。
じゃあ、3階建てで建てるか。今の従業員部屋と同じサイズで良い?と聞くと、いいらしい。
今小さい部屋って2人部屋なんでしょ? 1人部屋の方がよくない? と聞くと領主様の館でも普通2~4人部屋だとか。
一般の商会なんかだと、かなりキツイ部屋に押し込められるのが、普通らしい。
今の部屋だって、贅沢な部類だそうで。
なるほど、そうか・・・了解。
優先順位を確認すると、
1)裁縫魔道具
2)従業員住居
3)調理魔道具とレシピ
だそうだ。
あと、預けてある運転資金だが、まだ白金貨1枚ぐらいしか使ってないので、全然大丈夫だそうで。
大工さんや職人さんの方の支払い金額は、それでも白金貨1枚いかないだろうと。
「了解。じゃあ、これから、急いで開発するね!」
と答える海渡。
更に、
「あ、あと、申し訳ないけど、誰かに魔道具ギルドに行って、帰りにでもサンドラさんにこっちに寄って貰うようにお願いしてきて。」
と追加する。
「伝言は? 何か他に伝言しますか?」
と言われ、
「じゃあ『来た、見た、買った』とでも伝えて下さい。多分飛んで来ますよ?とwwww」
と笑いながら答えた。
サンドラさん、どうするかなぁ? ふふふ・・・とほくそ笑み、つつ地下へ籠る海渡であった。
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