第33話:聖王城へ

私はお父様から全ての話を聞いた。聞いた上で私の行動は変わらなかった。


「お父様。お母様。すいません。私は聖王城に行ってお姉様を取り戻してきます」


私の言葉に両親はしばし沈黙したが、すぐに2人ともいつもの笑顔になり


「分かったわ。気をつけてね。セリーナ」


「いつものように姉妹仲良く帰ってくるんだよ」


と、いつも通りの言葉をかけられて私は不覚にも泣きそうになった。あぁ、私は本当に今世この親の子として産まれてきて良かったなと……これから、2人の立場を危うくしかねない事をするというのに……


「お嬢様。私も共に行かせてください」


シグレが私にそう言って声をかけてきた。


「私は魔法省暗部として、聖王城の隠し通路をいくつか知ってます。聖天大王様へ繋がる通路も知っています。だから、私も共に行かせてください」


シグレは決意を秘めた瞳でそう言った。恐らく、自分が原因でリーアお姉様が攫われたと思い、責任を感じての発言だろう。そんな責任を感じる事なんないのに……


「分かったわ。シグレ。一緒に来て」


「はい。お嬢様」


けど、今はリーアお姉様を救う為、悪いけれどシグレの気持ちをありがたく受け取る事にしましょう。


こうして、私達は聖王城へリーアお姉様を奪還する為に向かった……

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