第12話:怪盗Fがリーアを盗む理由は

「お姉様!!?」


抱えられているリーアお姉様はどうやら魔法か何かで眠らされている様子だが……リーアお姉様ってまた眠らされて捕まってるけれど、これもいわゆるヒロイン補正ってやつかしら?って、今はそんな事を気にしてる場合じゃなかったわ!?


「正体は明かされてしまったが、目的は達したので、このまま去らせてもらおう!さらばだ!」


そう言って怪盗Fはリーアお姉様を抱えたまま窓から飛び降り、飛行魔法で空を飛び始めた。


「逃がすかぁ〜ーーーーーーーーーー!!!!?」


私は屋敷の壁をぶち破り、飛び降りて走って怪盗Fの後を追う。


「わ……我々も行くぞ……!!」


ケイブ達見回り隊は飛行魔法で飛んでる怪盗Fを追いかけて行った。















「フハハハハ!!!!見回り隊は相変わらずのようでなによりだ!!」


怪盗Fは現在愛馬に乗って走っていた。上空の自分が魔法で生み出した幻影を追いかけ回す見回り隊を見て高笑いをあげる怪盗F。


だが、その笑いもそこまでだった。



「まっでえぇ〜ーーーーーーーーーーーー!!!!ゴラアァァァ〜ーーーーーーーーーーーー!!!!」


「何ぃ!!?」


齢10歳になったばかりの侯爵令嬢が、自分の愛馬とさほど変わらないスピードで走って追ってくるのを見て驚愕の表情を浮かべる怪盗F。というよりも……


「何故だ!?何故私が地上にいると分かった!!?私は完璧に幻影の魔法を使ったはずなのに!!?」


彼の幻影魔法は完璧だった。現に、見回り隊の全員が上空を舞う自分の幻影に騙されている。しかし……


「この私がお姉様の匂いが分からないとでも思ったか!!!」


なんと、彼女はその嗅覚だけでここまで追ってきたのだ。まさに犬並の嗅覚である。


「というか!何で貴方はリーアお姉様を盗むのよ!?やっぱりリーアお姉様が世界一美しいお姉様だから!!?」


セリーナが今更ながらに怪盗Fにそう聞くと、怪盗Fは不敵に笑い


「ふっ……いいだろう!ここまで追ってきた理由に教えよう!私が彼女を盗む理由……それは……彼女が至高の匂いの持ち主だからだッ!!!」


「はい!!?」


怪盗Fの宣言に、セリーナは素っ頓狂な声をあげた。

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