おばけと私

もちょん

第1話

勢い良くウサギとカメのぬいぐるみが飛び交う私の部屋、ここには私しかいない、生きてる人間は。


はじめまして、まくらです。まくらは私の名前です。唐突ですが想像してみてください、自分しかいない部屋で物が飛んでいる、浮いている、ウサギとカメを。そう、これはポルターガイスト現象というやつです。

その犯人はもちろんこの部屋にいます。あの辺り、なんかもやっと白っぽいちょっとグレーがかったあの辺り。部屋の真ん中に居座ってる感じのあのもやっとした塊が犯人です。

「もう、いい加減やめてよ。」

呆れた声に反応してぬいぐるみ達は優しく定位置へ戻っていった。そしてもやっとした奴は部屋の壁際に移動する。

普通こんな心霊現象が起これば「キャー」と叫んだり失神したり逃げ出したりすると思うんだけど、私はこれを2週間前の真夜中に初体験してるんです。それでは、2週間前の事を語らせていただきます。

その日も私は普通にベットに眠っていました。しかし、寝心地が悪く目を覚ました私の身体は金縛りにあっていて動きませんでした。部屋を見渡すと薄暗い中に黒い影のようなものと浮いてるぬいぐるみをみてしまいました。カメ浮いてた?私は、怖くてすぐに目をつむりました。コレは夢と自分に言い聞かせ気がつくと朝になっていました。怖い夢を見たなぁっとベットから起き上がると夢で浮いていたぬいぐるみが床に落ちていました。もう、半泣きです。

「おかあさーん!!」「イヤー!!」

バタバタっと勢い良く登場した母の手には塩が!

「どうしたのっ⁉︎」

「なんかいるのっ!!」

「ど、どこに?!」

「ぬいぐるみっ!」

私は床に落ちているぬいぐるみを指差して

「早くっ!」

「カメちゃん!もう大丈夫よ!えぇい!」

母は塩を鷲掴みにしカメちゃんに叩きつけました。

母、ありがとう。素直な母でありがとう。

私は母に連れられてリビングへ移動し、起きた事を話しました。

「多分、何かが起きてるのね。」

「…」

何が起きてるの?初めての一回の体験談だよ?お母さん?

母の中での盛り上がりを感じた私はとりあえず感謝の気持ちを伝え、自分の部屋と塩まみれのカメちゃんをお掃除しました。

それからとゆうもの、怪現象は毎晩のように起こりました。枕元に塩を置いて朝撒いて、そのうち金縛りは無くなりカメちゃんだけになった時母から「もう、お塩やめよう。」と言われ座敷わらしだからとうながされました。これは、母が父から言われた事でした。ぬいぐるみ=子供と推理したようで、私も座敷わらしなら部屋にいてくれてもと思い放置しました。実際ぬいぐるみだけになってからは恐怖にも慣れていました。

黒い塊が昼間に現れた時も、母と一緒だったので大丈夫でした。

「怖く現れたら塩まくし、呼んじゃうよ!」

と母の一言で薄い色になり気持ち小さくなったので、大丈夫だと思いました。

母といると怖くないし、もう部屋で起こることは家族団欒の話題にもなっていましたから。

なので、2週間たった今!ほぼ顔見知りの存在なんです。顔とか無いけど、モヤだけど。

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