第40話 宇宙歴史0002-6
ここは宇宙日本の宙域。宇宙戦艦タワー東京が宇宙を航海している。
「これが宇宙か。作業で無重力空間にいるのとは、緊張感が全く違う。」
加山は大川の意志を継ぐべく宇宙人型ロボットのジャパロボのパイロットになった。元々、宇宙での職務経験のあった加山にはジャパロボの操縦は難しいものではなかった。
「こら! 加山新兵! 訓練中にボッとしてるんじゃねえよー!」
「すいません!? 工藤兵長!?」
加山が大川のことを思い出してボーっとしていると、通信無線から工藤久からお怒りの声が聞こえてきた。
「加山、木下を見習え。あいつの方がジャパロボの操縦が上手いぞ。」
「ひょいひょい! イヤッホー!」
同じく友達の木下もジャパロボのパイロットになっていた。操縦の腕前は加山よりも上だった。
「木下の奴、すごいな。」
加山は木下の操縦するスムーズに動くジャパロボを見て感心していた。
「ギャア!?」
その時だった。木下の乗るジャパロボが爆発した。
「なに!? 木下!?」
加山は何が起こったのか、直ぐには判断できず戸惑っていた。
「全機!? 戦闘態勢に入れ! レーダーに敵機を13機確認!?」
「13機!?」
日本の宙域で訓練していた宇宙戦艦タワー東京が所属不明機の襲撃を受けた。敵の数は13機らしい。
「宇宙アメリカです!? 宇宙アメリカの識別信号です!?」
「宇宙アメリカ!?」
敵の正体は、宇宙アメリカのジャパロボだった。
こちら宇宙アメリカの陣営。
「やったぜー! 日本のジャパロボを撃墜したぜ!」
「バカ野郎! 無駄な戦争は避けるんだ! マイク、俺たちの目的を忘れたのか?」
「すいません。マイケル隊長。」
宇宙アメリカの隊長はマイケル。13機の大隊を指揮する宇宙アメリカ軍のエースパイロットである。
「いいか! 各機! 俺たちの目的は、地球でアメリカが偉大な国であったように、宇宙でも日本を倒して、もう一度、偉大な国、アメリカを取り戻すことだ!」
「了解! 隊長!」
「そのためにも俺たちの「グレート・アメリカ」作戦を必ず成功させなければならない! 雑魚には目もくれるな! 宇宙日本の本体だけを目指すんだ!」
「了解!」
宇宙アメリカ軍は何らかの作戦で、宇宙日本の本拠地だけを目指していた。果たしてアメリカ軍の目的はいったい。
「この黒いキノコを長崎や広島のように、宇宙日本に落とせば、この戦いは終わる。アメリカ軍の華々しい勝利が確実なものになるのだ!」
宇宙アメリカ軍のジャパロボが2体がかりで大型のミサイルのようなものを持っている。黒いキノコの正体は核爆弾だった。
つづく。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。