第27話正装

袴を着てはおりを着るーー羽織の外には「れいいけ」の文様である


「睡蓮」の花が浮かんでいる「はぁ、緊張するぜ」


少年は、髪の毛を結い、黒い着物を着て、顔に年の割には早い気がするが

と思う

おしろいをつけ、口紅を塗る


「これでよし」

別にヤクザの一家とかではないんだから、という声がしてきそうだが

「本家」ではあるのできちんと「正装」するのが礼儀である


先生もまた、着物に化粧をしている


(極道じゃないんだから)そうは思うが、仕方ないな


周りの視線が痛いぜよー迎えの車が来るというか、「本家」の人間がやってきて

車をいったん止めて、乗り換え


目に――白い布をつけられ、、、2度3度ぐるぐる回り

それからいくーーやりかたがまるでやく◎だなとは思うけども


先生は車で待機――、本家は見えたーー結構豪華な和風の屋敷である

なんか、厳重な警備ー、

内心ドキドキが止まらないよ

そして、持ち物を検査させられーー<亜空>の仲間で調べられる

でも、一応武器扱いとなる「人形」を渡せば、武器などないんだけどね


そして、奥の部屋に連れていかれる

―この威厳のあるお方が、、、第71代棟梁である

「失礼いたします」「失礼いたします」


中に入り――土下座をする、、、ほら、昔のっていうか、まぁ、あるじゃん礼儀作法としてあんなのが

「面を上げよ」「はっ」

意外ときっちり来るなー初めてやったけども

「おぬし名はなんという」

「手前、-n県××町から参りました、栗風礼二と申すものです


失礼ながら地元では「人形遣い」と呼ばれております」

「ほう、ではそちらのお嬢さんは?」

「手前は、六風、つみれと申すものです、なにとぞご容赦いただきますよう」

「うむーもうさがってよいぞ」

「「はっ」」


そのあとは、「本家」で、食事を食べる――豪華なお椀に乗り、、、少し辛い味噌の味がするお味噌汁と、冷奴、魚の煮つけなどを食べる

(本家の人間は、比較的すきがないなーなんていうか、こう、普通にしてても漂う空気が違うというか)


こちら側の人間になるということはやく◎ではないが、多少血なまぐさいことにかかわるということだ

ーー本家となればなおさらなのだろう

――――怖い

圧がすごいわけでもなく、精錬された静かな動作、落ち着いた雰囲気が怖い

普通にしてても、伝わってくる雰囲気の手練れ感


ーーー泣きたい、、、ぐらいではある


それと同時に安心した―今日本家に来たのは進言しに来たのではなく、確かめたかったのだ


もしも、御三家のうちほかの2家が何か黒いことをしてたら泊めるぐらいのことができるのかどうなのか


それで、噂を真実と思えるかどうかが変わってくる

どうやら、そんなことはなさそうだと思えて、安心して味噌汁(からい)をすすれるというものだ

そしたら何か「姐さん」と黒服の男が一人飛び込んでくる

「皆雲家がなんぞ黒いことをしよるみたいです」

かちゃ、、、みなさん、<亜空>を広げて何を

「これまで、いままでも、けんかせぇへんように警告してたんやけどねぇ、なんや

皆雲はん、、、ぼけたみたいやわぁ、、、うち(れいいいけ)の怖さい覚えてもらってへんのやったら思い出してもらいまひょか」

すうっと目が細くなる「姐さん」


そこに、さっきの男ー棟梁が来る

「皆の者<亜空>の用意をせい、、、合戦じゃあ」

来た―――、、、もう帰りたい

少年からの実は「やく◎」なの?というオーラを敏感に感じる

ちがうんですよ、ただの呪術師ですと目で訴える


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