気休めの詩




気休めの煙をぼんやり吸って

吐いた煙は諦めの影


雲は相変わらずの顔をして

知らない街へ飛び去って


遠くで鳴いた鳥の声

かつて笑った日々の面影

静かな街に揺らめいて


本来ならばと失くした未来の現在

未練がましく引っ張り出して

失くした果ての現在いまに居座って

日が暮れるまで想い眺めて



手放したはずの空に手を伸ばした気休め

なだらかになった日々に眠れ

今日も変わらず吹き抜ける風

相も変わらず駆け抜ける季節を巡れ

その最中で見落としていた花を見つけ

失った果ての日々に咲き誇らせ



現在いまだからこその今日を詠え





どうせいつかは晴れる雨

だからこその『現在いまの日々』に笑え









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