前のエピソード――第4話　怪獣王または破壊神

　物語がシリーズ化すると、作品によっては、主人公の交代が行われます。前主人公から現主人子へ。まるでバトンを渡すように、主人公の順番が渡される。順番を渡された主人公は、先輩の意思を継いで、また新たな物語を作り上げていく。主人公の交代は、正にロマン溢れる展開です。

　僕はこの展開が物凄く好きで、以前にお話ししたクロスオーバーと並び、自分が創作活動をする上で、絶対に叶えたい野望でもあります。自分の作った主人公同士が、お互いの体験や悩みを打ち明け合い、そして、お互いの心をさらに高めていく。主人公の交代には、それだけのロマンがあります。

　ですが……。

　それにもまして、熱い展開がある。

　そう、新旧の主人公がぶつかるバトルが。

　彼らは物語の先輩、後輩ではあるけれど、その思想が必ずしも同じとは限りません。旧主人公が唱えた思想が、新主人公の思想とは真逆、あるいはアンチテーゼになっている。「相対的な正義」のぶつかり合いは、見ていてとても面白い。新旧主人公の共演も好きですが、この主人公同士の対立もまた、僕の心を大いに満たしてくれます。やっぱり、主人公は戦わないと（作品によっては、そうではありませんが）！

　現在書いている物にはまだ、新旧の存在がありませんが、このまま地道に書いて行っていつか、その二人の共演（もっと言えば、対立）を書けたら良いなと思っています。

　第五話もすいません。また、趣味全開のエッセイを書いてしまいました。かなり下らない内容だとは思いますが、楽しんで頂けたら幸いです。今回もこのようなエッセイを読んで頂き、本当にありがとうございました。