第18話 ばれる?

 ようやく目の前が明るくなった。開けてくれたのは倫典。


 ん?そのパジャマ、俺のじゃねえか。アリジルシの綿100パーの……て、ずっと取っておいてくれたのか?三葉。


 布団はもうしまってある。

「大島さん、おはようございます」

 と手を合わせてくれた。おう、おはようさん。


「三葉が、病院行ってくれますように。」

 だから俺は神社じゃねぇよ。願いたい気持ちはわかる。お前に乗り移れることができたら何が何でも病院に連れて行く。なんでできないんだ?


 それよりもなんでシコリ気づいたのか。何度も三葉の胸揉んでたからといってどんな揉み方したんだろうか。


「あと大島さん、悠子ちゃんが無事に出産できますように」

 それはたしかにな、て俺は何度も言ってるが俺の仏壇は神社ではない……


 倫典の後ろから完璧にメイクをし、ミニのワンピースを着た三葉がやってきた。

 ……彼女はホットドックを俺の目の前に備えてくれた。うまそぉ……これくいてぇ……

「何さっきから仏壇に向かって話しかけてたの?」

「ん、何でもない。それよりも美味しそうだね、ホットドック!」

「倫典の分もあるから。こっちおいで。」

 おーい、そっちに行くなって……。あ、スケキヨ。スタスタ来てくれた。お前はわかるよな。俺のこと。それよりも朝ごはん食べたか?て、特に返事はない。


 ……二人の会話が聞きたい……スケキヨ、乗り移っていいか?












 四足歩行は楽しいものである。スタスタと向かう。台所からはいい匂い。俺はまだ……にゃおゼリーとコーヒーしか口にしてない。


 二人のいる台所に向かう。

「毎日大島さんにああやってご飯あげてるんだ。喜んでるだろうなあ。五年もずっと?」

「ええ。泊まりの出張のとき以外は毎日。」

 ああ。毎日ありがとうな。


「和樹さん、まだ私のそばにいるような感じがするの。」

「……見守っててくれているよ。」

 そばにいるぞ、とスケキヨの体で三葉の足元に近づく。


 ……もしこのままでいられるならずっといてもいいんだぞ?


「で、さあ……三葉。昨日のことなんだけどさ。」


「昨日のこと?」


「なんかさ、曖昧な返事だったんだけど。一晩寝て考えた。

……結婚、しようか」


「はい?」

 え、三葉微妙な反応……。嬉しくないのか?俺のプロポーズのときは涙ボロボロ流して喜んでくれたけど。やっぱり倫典はダメだった、ってなんか自信がついたっていうか何というか。



 て、これだと昨日の会話と辻褄合わなくなるぞ……やばい。

「……昨日……三葉から結婚する気あるのかって……言ってたじゃん。しかも結婚する気ないなら体触るな!てビンタされたし、てか二回ビンタされた。」

「えっ……ビンタ?!」

 ……倫典がすごく三葉を見る。怪しんでる……


「本当に君は三葉、なのか?!」

「は?何言ってるの、倫典……」

 やばい、これはやばいぞ!!

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