第4話 消滅、そして・・・

「久しぶりですね」

ある日、あの時の女神が現れた。


「ありがとうございます。あなたたちのおかげで、

地球は、元の美しい星になりました」

「それが目的だったのか?」

「はい」


汚すのは簡単だが、奇麗にするのは難しい。

不老不死にならないと、到底無理ということか・・・


「それなら、もっと大勢増やしても・・・」

「いいえ、ひとりずつだから、団結が出来たのです」

女神のいうことは、理屈は通っている。


「で、俺達は解放させてくれるんだろうな」

「どういう事ですか?」

「もう、用済みなんだろう?」

女神は頷く。


「わかっていましたか・・・」

「まあな」

「では、あなたたちには、消えてもらいます。」

「だろうな。俺達には、死という概念がない。

となると消滅だ。それしかない」

周りを見ると、みんな頷いていた。


反対者はいないようだ。


「では、消えてもらいます。構いませんね」

「だから、言ったろ。もう、役目は終わったんだ」

「では、行きますよ」

俺は大事な事を思い出した。


「あんたは、人間の女神だろ?他の生物はどうなる?」

「ご心配なく。私が派遣されてきました。

他の生物の女神の意見を、授かってます」

「わかった。手短に頼む」

「わかりました」

女神は、手を天にかざした。


すると、俺達は、シャボン玉のように、あっけなく消えた・・・


もう地球が、怪我されることのなきよう・・・



「あれ?ここは・・・」

「気付かれました?」

女神がいる。

他の生物も・・・


「俺たちは消えたんじゃ・・・」

「肉体はね。でも、魂は永遠です」

「で、どうしろと?」

女神は間をおいて答えた。


《あなたたちが、新しい地球の神です》

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

代償 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る