第57話 むかつく
ミース平原で葉留が目を覚ました。
「ううん、なんか柔らかいな……もしかして宿屋?」
頭がボーとしてるなか体を起こす。
「おはよう葉留!」
そこには真矢と桜の姿があった。
「葉留、あんたずっと真矢の膝枕で寝てたんだよ!真矢に感謝しなさい」
葉留はその言葉に顔が赤くなった。
「ご、ごめん真矢……ひ、膝枕してくれて……あ、ありがとう」
「ううん、ゆっくり眠れた?」
「けっこうぐっすり寝たかも」
葉留と真矢に少し良い雰囲気が流れている。桜は2人を見てられずイライラしながら目を背ける。
葉留はアリスという少女との話の経緯を2人に言った。当然2人は驚き、それが真実なのか少し疑ったが葉留の真剣の表情を見て信用する事にした。
「私達以外の異世界人か……その人達を見つけるのはかなり難しいね」
真矢は真剣な表情で話した。
「それとルーンの文字の意味は自分達がで解き明かせって、ルーンの文字ってただレベルが上がる時に文字が変化するくらいの役割だと思ってたけど違うのかな?」
葉留も真剣な表情で話した。
「ゲームの時もルーンってレベルが上がる時に文字が変化するくらいしか書いてなかったからこの世界でのルーンは何か特別な力を持っているのかもしれないね!」
真矢はゲームの時とは違うと予想し葉留もそれに同意した。
2人が真剣に話をしてる時1人だけまだイライラしてる者がいた。桜である。
「ちょっと待って2人とも!なんかそのアリスって子私の扱い酷すぎない?2人は選ばれた者……私は……面白そうだから……なんかムカつく!」
桜は頬を膨らませイラついていた。
咄嗟に葉留がフォローする。
「ま、まあまあ桜がいないとやばかった時だってあったし俺達は桜を頼りにしてるよ」
「ありがとうございます!こんな色物枠を頼りにしてくれて!」
桜は嫌味ったらしく返答し、続けて話した。
「1度カタルシア城塞都市に戻るんだよね?私先に行ってるから!選ばれし2人はどうぞごゆっくりしててください」
「ちょっと待て桜せっかく3人集まったんだからみんなで行こう!」
葉留が言った。
「そうよ桜!みんなで!」
真矢も桜に言った。
だが桜は聞かずスキル、インビジブルで姿を消した。
「行っちゃった……葉留、私は桜にいっぱい助けて貰って、これからも私達には桜が必要だよ」
「うん、桜は色物枠じゃない、アリスから聞いたけど桜はゲームの時ソロで攻略する程の腕前だったみたいだし、俺達の中じゃ桜は戦闘面は最も強いと思う!カタルシアに行って桜を探しに行こ!」
「うん!行こ!」
こうして3人は再びカタルシア城塞都市を目指し歩き出した。
1人でカタルシアに向かう桜だがここで問題が起きる。桜は……方向音痴。が自分では方向音痴の自覚がないため自分はカタルシアに向かって歩いていると信じて疑わなかった。
その為桜は1人だけ別の方向を歩き出しカタルシア領土にあたるフェオラルの村に進んでいた。
またもやバラバラになるパーティ。
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