第36話 弱さからの脱却
「別にここからあなたを脱出させるなんて簡単なことよ」
不敵な笑みを浮かべるルナに葉留が。
「じゃあとっと出してくれよここから!俺は真矢と桜を追いかけないと行けないんだ!」
ルナに本心思いっきりぶつけたが。
「あなたは戦士としては弱すぎる--心も身体もレベルもね」
ルナの言葉に葉留納得せざるおえなかった。
葉留は元の世界では部活に入っておらず、特に身体を鍛えていた訳では無い。
部活に所属していれば身体も心も鍛える事ができるが葉留は帰宅部のためそこまで体力や筋力がない。
だが体育の授業ではどの競技をやっても運動部に負けず劣らずの運動神経。
--言わば天才型である。
「そ……そんな事お前に言われなくたって分かってる!俺は帰宅部でゲームしかして来なかった」
まるで葉留の事を知っているかのように話すルナ。
そして葉留にここに連れてきた理由を話し始めた。
「あなたは……いえ、葉留はここで心と身体を磨いてもらうわ--私が良いと思うまでね」
葉留にとっては鍛えてもらうのはすごく有難い話だがなぜ自分にそこまでしてくれるのかがよく分からなかった。
「なんで俺なんだ?俺以外にも強くなれそうなやつはいっぱいいるだろ?」
「そんなの決まってるわ……あなたが可愛いから」
と笑みを浮かべながら返した。
「今の俺じゃ仲間の2人を守れる自信が無い……真矢、桜、心配だけど俺は強くなりたい!だから……よろしくお願いします」
「良い子ね、鍛えがいがありそうだわ」
その日から葉留の過酷なトレーニングは始まった。
決して回復魔法では治らない筋肉痛を抱えながら
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