伝説‥37話〜2対2…バトル始動⁉︎
あれからリュウキとクロノアはクロムとギュミルから少し離れた所に避難していた…。
リュウキはクロノアにトリックスターのスキルや技などを全て教えた。
「なるほどねぇ……ふぅ〜ん…ねぇ…リュウキ…ちょっと耳貸して……。」
「ん?…構わないが……まさか…変な事しないよな…。」
そう言うとクロノアはリュウキを睨み耳を思いっきり掴み引っ張った。
「い、いでぇぇ〜…な、何すんだよ⁉︎」
「ヘェ〜…ちゃんと痛み感じるんだぁ…そっかそっか……てかねぇ…今こんな事をやってる場合じゃないし…いくら私でも…この状況で変な事する訳ないでしょ⁉︎」
そう言うとクロノアはリュウキの耳を持ったまま思いついた作戦を耳打ちした。
するとリュウキは顎に左手を当て少し考えた後、クロノアを見て頷いた。
「…なるほどな……。」
そう言うとクロノアはリュウキを見てニヤリと笑い、
「…その顔は大丈夫そうね……。」
「ああ…多分な……。」
そう話をしている間に、クロムとギュミルはリュウキとクロノアの近くまで来ていた。
「フッ…何を話しているか知らんが……よくも馬鹿にしてくれたな⁉︎」
「クロム……俺はあれをやろうと思う…接近戦ならこっちの武器の方がいいからな…。」
そう言うとギュミルは魔弾銃をしまい、一対のナイフにもちかえた。
……右のナイフには、全てを燃やし尽くす様な業火の炎の如く赤く輝く刃が輝き、左のナイフからは、全てを透かし何かを写し出すかの様に青く神秘的に輝く刃が煌めく……
リュウキとクロノアはクロムとギュミルが近づいて来るのを待った。
クロムとギュミルはリュウキに警戒しながら近づいてきた。
クロノアは杖を構え、クロムとギュミルの動きを息を呑み込みながら伺っていた。
リュウキは両手を下向きにし左右に広げ、クロムとギュミルが近づいてくるのを待った。
クロムとギュミルはリュウキのその構えを見て、
「くっ…また何かやる気か⁉︎」
「ギュミル…この距離でも大丈夫だろう……何かされる前に手を打つぞ‼︎」
そう言うとクロムは1本に合わせていた双頭槍を、二本にし両手で持ちリュウキに襲い掛かった。
リュウキはその攻撃を予測していて、咄嗟に左手で魔法陣を描いた。
それを見たギュミルはリュウキの隙を突き右手のナイフで一閃すると炎の斬魔が放たれ、すかさず左手のナイフを一閃すると青い光の斬魔が放たれた。
リュウキはそれを見て右手で地面に魔法陣を描き、
《トリック ウエポン‼︎》
と言いながら心の中で、
(…大型の剣‼︎)
と言うと地面に描かれた魔法陣から長さ約120㎝、刃の幅約30㎝の大剣が出て来て、リュウキはそれをすかさず右手で取り、両手で持ち構えギュミルが放った炎の斬魔と青い光の斬魔目掛け一振りすると青い光に包まれ大剣は氷り付き砕け散った。
「…このキラーブレイカーの一撃を止めるとはなぁ…くっ…だが…こ、これは……。」
青い光の斬魔は防ぎきれなかったが、大剣の風力により炎の斬魔は消えギュミルはクロノアの方に飛ばされた。
クロノアはすかさず杖を翳し、
《アイス オブ マウンテン‼︎》
と呪文を唱えるとクロノアの目の前に大きな氷の「棘の」山が現れた。
「クッ………このままでは激突してしまう…。」
ギュミルはそれを見て咄嗟に体制を整え氷の山目掛け右足で蹴り上げると氷の山は崩れた。
クロノアはすかさず杖を翳し、ギュミルに魔法で攻撃をしようとした。
クロムはそれに気づき、咄嗟に両手に槍を構え弾みをつけ斜め上に一回転しながら右の槍でクロノアを突き刺そうとした。
リュウキはそれを見て、
「クロム…お前の相手は…俺だ⁉︎」
そう言うとクロムを睨み付け、すかさず右手をクロムのを方に翳し魔法陣を描き、
《トリック コール‼︎》
と言うとクロムは自分の意志と反しリュウキの方に引き寄せられた。
「クッ…なんなんだ⁉︎…クソッ…この力は……何故…お前の方に引き寄せられるんだ⁉︎」
「フッ…それは…そういう技を使っているからな…。」
そう言うとクロムはリュウキに引き寄せられるのを必死で堪えようとするが、徐々に引き寄せられていった。
そしてクロムは必死でそれに耐えながら、リュウキを睨み付けていたのだった…。
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