伝説‥35話〜未知の技…⁉︎
ここは魔導師学園のリュウキの部屋の外…。
リュウキとクロノアはクロムとギュミルの出方を伺っていた。
(さて…どうする……トリックスターのスキルを使うにしても……クロムって奴なら槍で来るだろうが……もし…ギュミルって奴が俺を襲って来たら……確か魔弾銃を二丁持ってたな…んー…そうなると……あー…頭が混乱して来た……はぁ…ゲーム以外で何でこんなに頭使わなきゃいけないんだよ……これは…ゲームじゃねぇし……あー…面倒くさい……仕方ない…アレをやるか……これ以上考えると頭がショートしかねないしな……。)
(はぁ…何でこうなったわけ?……私達が何をしたって言うのよ……訳が分からない……かと言って…このままやられるのも嫌だし……何とか切り抜ける方法があれば良いんだけどね…。)
リュウキとクロノアがそう考えているとギュミルはクロノア目掛け、右手の魔弾銃から、
《ファイア ショット‼︎》
と言うと炎を纏った弾丸が放たれ、左手の魔弾銃から、
《ウォーター ショット‼︎》
と言うと水を纏った弾丸が放たれ、その炎と水を纏った弾丸は螺旋を描くように交差しながらクロノアに向かって来ていた。
(炎と水って…熱湯じゃない⁉︎…熱いお湯って嫌いなんだけど…。)
クロノアはそう思いながら、
《ロック オブ ショット‼︎》
と呪文を唱えると複数の岩が現れその炎と水を纏った弾丸目掛け放たれた。
炎と水を纏った弾丸は複数の岩に当たり破壊された。
しかし炎と水を纏った弾丸を放った直後…ギュミルは右の魔弾銃から、
《ライジング ショット‼︎》
と言い電気を纏った弾丸を放ち、左の魔弾銃から、
《ウォーター ショット‼︎》
と言うと水を纏った弾丸が放たれ、その電気と水を纏った弾丸は螺旋を描くように交差しながらクロノアの直ぐそばまで来ていた。
「ちょっと…これじゃ…回避が間に合わない⁉︎」
だが…その光景をリュウキはクロムが自分の方に向かって来る間に見ていた。
クロムはリュウキを見て何かをしようとしている事が分かり慌てて槍を投げた。
それを見たリュウキは、
《トリック チェンジ‼︎》
と言うとリュウキ目掛けクロムが投げ放った槍とクロノアに当たる筈だったその電気と水を纏った弾丸が入れ替わり、クロムの目の前まで来ていて、
「…おい⁉︎…これは…どうなってるんだ‼︎」
クロムは叫びながら回避し避けるが、その電気と水を纏った弾丸は左頬をかすめた。
「ふぅ…クロノア…危なかったな……俺がこの職マスターしてなかったら死んでたかもな…。」
そう言いながらリュウキはクロノアを見た。
「リュウキ…あ、ありがとう……でも…もっと早く対処できなかったのかな?…ギリギリで槍が私の所で刺さりそうになってスレスレで落ちたんだけど?」
「あー…でも刺さらなかっただろう?…なら…イーブンという事で……。」
「あのね…リュウキ……はぁ…まぁいいか……。」
そう話しているとクロムとギュミルはリュウキを睨み付けた。
「リュウキだったか……やはり…お前を先に倒した方が良さそうだな……その前にだ……先程から気になってたんだが…何故部屋を出ようとしないのだ?」
「さあな…ただ…俺の勘がこの部屋から出ない方が良いと言っているんでな…。」
(リュウキ……いや…それは絶対にない……てか…今度は何をしようとしてるの?)
「クロム……そいつを、どうにかそこから動かさないと……そこで暴れては建物に被害が及ぶ…。」
「ああ…分かってる……だが…コイツ…何を考えているのか…この部屋から出る気配はないし1歩も動こうとしない……不気味で手が出せん……。」
「さあ…どうしたんだ?…かかって来ないのか?」
そう言いながらリュウキは不敵な笑みを浮かべた後、クロムを睨み付けたのだった…。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます