伝説‥32話〜ミク刺される⁉︎…偏見⁉︎
ここはオパール魔導師学園のリュウキの部屋…。
リュウキとクロノアは相手の気配を警戒しながら出方を伺っていた。
「クロノア…どう思う?」
「んー…そうね……私達が狙いだとしてもだけど……ただ…これは、私の勘なんだけど……なんとなく…この女の仲間ではないような気がするのよね…。」
「そうか…やっぱり…クロノアもそう思ったんだな……俺も…このタイミングで続けざまに狙われるのはおかしいと思っている……それに、これだけの人数が堂々と俺たちを狙って来るのは変じゃないか?」
「確かに変ね…。」
そう言っていると扉と窓から数人の兜と鎧を着た男達が部屋に一斉に飛び込むように入って来た…。
一方ミクとアリーシア達は寮の外に向かっていた…。
しかし…ミク達の前に1人の男性…いや…ナルザスが3名の兵を連れ寮の出口で待ち構えていた。
アリーシアはナルザスを見るなりディアスの後ろに隠れた。
「はぁ…アリーシア…何故隠れる?」
そう言われ渋々ディアスの背後から顔を出し、
「あ、えっと……お父様…何故ここにいるのですか?」
「…アリーシア……大体の予想はついているのではないのか?」
「…アリーシアのお父さんなのら?」
そう言うとアリーシアは頷いた。
「そっか…私はミクなのら…よろしくなのら…。」
「…フッ…なるほど…お前が…学園長が言っていた…異世界の者の1人か……。」
そう言うとナルザスは、すかさず右手を挙げた。
「お前達は…後ろの3人を保護しろ⁉︎」
そう言うと3人の兵士達はアリーシア達の方に向かって行った。
それを見たミクは咄嗟にアリーシア達を助けようとするが、ナルザスがそれを遮りミクを抑え込んだ。
「クッ…何するのら…はぁ、はぁ……。」
「フッ…アリーシア達には…何もするつもりはない…だが…お前達、異世界の者を…このまま野放しにしておくわけにはいかないのでな…。」
そう言うとナルザスはミクを抑え込んだまま、小型の剣で左胸を刺した。
「…これが異世界の者?…思っていたよりも呆気なかったな…。」
そう言っているとナルザスの肩を誰かが叩いたので振り向いた。
「お前…い、いつの間に…あー…いや……。」
そう言うと顔を赤くして着ぐるみを持ちミクから少し離れ顔を晒した。
「ねぇ…おじさん…着ぐるみ返してくれないかな?…それがないと…私…風邪引くし…流石に恥ずかしいし…気持ちが落ち着かないんだけど…。」
……ミクはナルザスに左胸を刺される寸前、
(《盗賊の抜け穴‼︎》)
と心の中で言いナルザスの背後にその抜け穴を繋げその抜け穴から瞬時に移動していたのだ……
そう言われナルザスは着ぐるみをミクに投げ渡した。
ミクは着ぐるみをキャッチし瞬時に着た。
「はぁ…危なかったのら……んー…おじさん…悪い人には見えないのらけど…何でこんな事をするのら?」
「…それはな…このままお前達を野放しにして……この俺たちの世界をメチャクチャにされても困るのでな…。」
「言っている事が分からないのら…私達は別に…この世界に来たくて来たんじゃないし……それに、帰る方法を探す為に神々の塔に…明日向かうつもりなのら…。」
「その事については…学園長に聞いてはいるが……お前達を…あの神々の塔に行かせるつもりはない…。」
「どういう事なのら…何故ダメなのら?」
「確かに…あの塔に行けば…お前達が元の世界に帰る方法が分かるかもしれないが…それと同時にお前達は力を神から授かる事になる…。」
「神様から力がもらえる?…んー…そうなったとしてもら……何故…私達が、この世界をメチャクチャにするのか分からないのら…。」
「確かに…お前達がこの世界をメチャクチャにするかどうかは分からないが…ただ…何も起きないという保証がない……いや…奴らのように…この世界に残り何世代にも渡り…この世界を乗っ取ろうと…何度も企てる連中もいるからな…。」
「それはどういう事なのら?」
そう言うとナルザスはミクを見た後、少し考え重い口を開け話出したのだった…。
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