伝説‥27話〜もう1人の敵⁉︎
ここはアクアメノスの宿屋の外の人気のない広い街路…。
マリリンとダルナド達は2人の男に襲われていた。
2人の男はマリリンの前と後ろから襲ってきた。
「本当に何なのよ…仕方ないアレをやるしかないか…。」
そう言うとすかさず両手を上に翳し右手の人差し指で術式を描き、
《ロック オブ アースクエイク‼︎》
と呪文を唱えるとマリリンの半径約10mの範囲が激しく揺れ出し、地の底から無数の岩が2人の男目掛け吹き上げた。
マリリンの前後にいる2人の男は、揺れで身動きが取れない所に岩が吹き上げてきた為、避けきれずに無数の岩が当り動けなくなり血を流し倒れ気絶した。
…マリリン達は襲ってきた者はシュウ達の方を含め4人だと思い込んでいた。
…しかし…もう1人………
「ふっ…やはり…俺の配下の者達だけでは、物足りなかったらしい…。」
そう言うとその男はマリリンに近づいて行った。
…そうこの男はダリオス・ルガンと言い、ジルベイム派の最高幹部の1人である。
マリリンは動けなくなった2人の男を鎖で縛ると、
「さて…これで…いいとして……ダルナドにユリニャにゲルドフ…大丈夫だったかな?」
「うん…僕の方は大丈夫だよ…マリリン…ありがとう…。」
「私も大丈夫だったよ…でも、やっぱり…マリリンって強いんだね…。」
「何とか…大丈夫みたいなんだな…それにしても…マリリンって強いんだな…。」
「はぁ…強いか…まぁ…そうなんだろうけど…んー…でも、おかしいわね…こんなに弱いなんて…んー…。」
そう思っているとマリリン目掛け、何処からともなく無数の矢が飛んで来た。
マリリンがそれに気づいた時には既に遅く、左肩と右足の太ももに二本の矢が刺さってしまった。
「……い、痛い〜……はぁ、はぁ……。」
そう言うとマリリンは自分に刺さった矢を痛いのを我慢し何とか引き抜き辺りを見渡してみた。
(つう……はぁ…何なのよ…はぁ、はぁ…確か4人だった筈だけど…2人は何とか倒した…1人は…グラディスとアイネが戦っているし…もう1人は…んー…あの2人がいて…簡単に負ける筈がないし…そうなると…他にもいたって事なの?…でも、いったい何処に?)
そう思い辺りを見渡してみると1人の男…そうダリオスがマリリンの方にゆっくりと歩み寄って来ていた。
「ほおー…なるほどな…女でも…流石に、異世界の者だけあって…この程度では倒せんらしいな…。」
そう言われマリリンはダリオスを睨み付け、
「いったい…何者なの…てか、もしかして…こいつらの仲間…いや…親玉って所かしら…。」
「フッ…まぁ…そういう事になるな…ああ…そうそう…俺の名はダリオス・ルガンだ…で、お前の名前を聞いておきたいのだが?…恐らく…これで最後になると思うのでな…。」
「この状況で名前を名乗るって……まぁ…減るもんじゃないし…構わないけど……私の名はマリリン・ハーブ…それとね…あんたにやられるつもりはないんだけど…。」
「なるほど…マリリンか…じゃ、俺の手の中で眠ってもらおうか……。」
そう言うとダリオスはマリリンを見つめ不敵な笑みを浮かべていたのだった…。
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