伝説‥17話〜…勝者はどっち⁉︎
ここはアクアメノスの宿屋…。
クレイは寝ているシュウ達を起こした。
だが、グラディスとダルナドは起きたのだが、シュウだけは何故か起きない。
「んー…シュウ…何で起きへんねん?」
「確かに…おかしいわね…どうしたのかしら?」
そう言うとクレイはシュウを覗き込むように見た。
(…クソォ…何か…スゲー…起きるタイミング逃した気がしなくもないんだが…今更どうしたもんか…美味しいところ…完全にクレイとマリリンに持ってかれちまったしな…。)
そう思っているとシュウを見ていたクレイが何かに気づいた。
そして、シュウに聞こえないようにマリリン達に何かを言うと、
「そやなぁ…そろそろ…下行って…飯でも食うてこよかぁ…。」
「そうねぇ…流石に動いたから…お腹も空いたし…それに、この女もこれだけ頑丈に拘束しているんだから逃げないでしょ…。」
そう言いながらクレイ達は部屋を出て行った。
シュウはそれを確認すると、
(ふぅ…行ったみたいだな…さてと…起きるか…。)
シュウはそう思いながら目を開け起き上がろうとした。
すると、クレイが何故かシュウの目の前に座りニヤニヤしながら見ていた。
クレイは、武道家のスキルを使い気配を消していたのだ。
「シュウ…なんや~やっと起きたんかいな…っていうか…お前…ずっと狸寝入りしとったやろ…。」
「ははは…実はな…本当はタイミングを見てたんだが…お前達が来て…俺の出番はなくなるし起きるタイミングも逃した…。」
そう言うとクレイは溜息をついて、
「はぁ…ええカッコしたいんは分かるけど…いまだかつて…おのれが、ちゃんとタイミング合わせれた事がいっぺんでもあると思てんのか?」
「んー…確かに、そう言われると…無いかもな…まあ…それはそうと…この女、どうする?」
「お前なぁ…はぁ…まあ、ええわ…確かに、この女をどないするか…俺は交代で見張っとった方がええと思うんやけど…シュウはどない思うねん?」
「そうだなぁ…確かに、その方が良いとは思うが…ここにいるのは…俺とクレイのみ…って、事は…。」
「そういう事やな…見張りか飯か?…さて、どうやって決めよか?」
そう言われシュウは少し考えた後、
「やっぱ…どう考えても…決めるって言ったら…ジャンケンしかないだろう…。」
「確かに…それしかあらへんな…。」
そう言うと2人はジャンケンで決める事にした。
「「……ジャンケン…ポン⁉︎」」
2人が同時にそう言った。
そして、クレイはチョキをだしシュウはパーを出した。
「ク、クソォっ…負けたあぁぁー…。」
「ほな…シュウ…留守は頼んだで…。」
そう言うとクレイは、ニヤニヤしながらマリリン達を追い下の食堂に向かった。
(ククク…相変わらずやなぁ…ジャンケンの時必ず最初にシュウは無意識にパー出しよるからなぁ…。)
そう思いながら階段を降りていった。
シュウは何故クレイにジャンケンで勝てないのかをしばらく緑のローブの女を見張りながら考えていた…。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます